アメリカをロードトリップしたいけど、ホテル代がかかるし車で寝泊まりができる方法で移動したい。ペットがいるのでホテル探しが難しい。どんな選択肢が現実的なのか比較検討してほしい。
アメリカはホテル代が高い!車中泊を選択すると大きな節約ができるかもしれません。けれどもどこにでも駐車して車中泊できるわけではなくルールがあります。夜間駐車の注意点・マナー、無料で駐車できる場所、便利なアプリも含めてこの記事では車中で寝る選択肢をキャンピングカー、キャンパーバン、トレーラー、ルーフトップテント、車中泊と検討していきます。
コロナの影響でまだまだアメリカ国内旅行の需要は高いのではないでしょうか。ロードトリップなら現地でレンタカーをする必要がなく、荷物も好きなものを持参できます。ワンちゃんを連れてとかグループで旅行するのなら、飛行機よりもロードトリップの方が旅行費用の節約になることがあります。長距離の場合、交代で運転してホテル代を節約するか、ホテル代の出費を覚悟してゆったりめに予定を組んでいくか悩むところです。ロードトリップで宿泊代を抑えたい!そんな方のために車中での寝泊まりの選択肢を徹底比較して、お泊り駐車を見つけるのに便利なアプリも紹介します。
大型または中型のキャンピングカー(RV)
最も贅沢なロードトリップはキャンピングカーです。キャンピングカーの種類は以前のブログで紹介しました。自分で購入するとなると最も大きいクラスAなら新車が20万ドルから30万ドル(単純に1ドル100円とすると2千万から3千万円;$200K~300K)、少し小さめのクラスCなら新車で11万~15万ドル(1千100万円~1千500万円, $110K~150K)くらいです。一番小さなクラスBなら新車で9万ドル以下(900万円, $90K)くらいとなります。もしキャンピングカーを所有しているなら、もちろんロードトリップはキャンピングカーでとなるでしょうが、このブログの読者はほとんどの方がレンタル派かと思います。
アメリカのキャンピングカーのレンタルの大手でCruise Americaで3月の日程でアリゾナ州フェニックスで調べて見たところクラスCで税金やキッチン用品込みでひと晩につき300ドルほどかかるようです。そのため目的地が遠い場合は飛行機で目的地の近くまで飛び、そこからキャンピングカーを借りるのが良いでしょう。キャンピングカーの良いところは車内に生活空間があり、寝るだけでなく料理したりシャワーを浴びることができるため快適なことです。ただ車体が大きい、中で寝ていることがわかるので駐車する場所を選びます。そのためキャンプ場や、指定のレストエリア、またはキャンプ可能な公用地やキャンピングカー歓迎のビジネスの駐車施設を見つけなければなりません。ロードトリップで人気のコロラド州はウォールマートの駐車場での寝泊まりは原則禁止されています。カジノでは駐車を無料でできる確率が高いそうです。水を確保したり、排水を合法的に廃棄できる場所を見つけなければならない、また普段こういった大きな車の運転に不慣れなこともバリアになりえます。
- 夜に駐車できるところさえ確保すれば快適に過ごせる。シャワーやキッチンなどアメニティが充実している。自炊できるので外食代を節約できる。
- 購入またはレンタル費用が高い。駐車できる場所が限られておりある程度予定を立てて行動しなければならない。レンタルの場合、運転慣れしていないので少し敷居が高い。水の確保や排水の廃棄場所が必要。
キャンパーバン(ワゴン車)
RVよりはかなり小回りの利くバンは何かと便利です。中をキャンピングカー仕様にしたいわゆるキャンパーバン(Camper van, クラスB)はクラスAやクラスCほどの広さやアメニティは整っていませんが、かなり快適に過ごすことができます。得に車高が高いタイプだと車内で立って行動することができるので、車内で過ごす時間が楽になります。キャンピングカー仕様でなくても、後ろの座席を倒せばフラットになるタイプならコンパクトなマットレスや、キャンプ用のスリーピング・パッドを使ってかなり快適に眠ることができます。キャンピングカー仕様でないなら調理などはバンの外で行うことになるでしょう。ちょっとした折り畳みのキャンピング・テーブルを持参すると煮炊きを簡単にすることができます。
特にキャンピングカー仕様でないバンの場合、営業車や他の乗用車とまぎれて路駐することができます。キャンプ場の選択肢もRV用のものでなくてよいのでかなり広がります。
- RVより小回りが利く。
- レンタル費用もRVより安くすむ。
- 燃費も大きなRVより良い傾向。
- 駐車する場所の選択肢が多い。
- キャンピングカー仕様でなくても良いならレンタカー代が安く済むし、自車がバンならそれを利用できる
- RVより快適さが減り、トイレやシャワーがないことがほとんど。
- キャンピングカー仕様でない場合は眠るためのマットレスを購入するなどの手間がかかることがある。
小型のトレーラー
普通の車でけん引するタイプの小型のキャンピング・トレーラーにも色々種類があります。例えばポップアップ・キャンパーといわれる移動中は折り畳んでおき、到着先で広げるタイプがあります。購入価格は小型のトレーラーの場合、RVよりかなり安くなります。お値段は新しいトレーラーの場合で200万円ほど($20K)が一般的なようです。快適に眠ることができ、ちょっとした調理などができるようシンクがついています。屋根がA型に出るタイプ(Aliner)やティアドロップ型は特に小さくてけん引しやすいのですが、それでもそれなりの馬力のある車でけん引することになります。街乗り用のSUVなどではコンパクトタイプ以外はけん引できません。自車に馬力がある場合はこういう選択肢もあるでしょう。けん引できるタイプは少し運転にコツがいります。RVと同じで駐車する際にはちゃんと床が平らになるように角度の調整などが必要になります。トレーラーを残して乗用車だけで日中に観光できるので、小回りが利く一方で、畳み込むタイプは面倒であることや、悪天候時の作業が不快、キッチンが後方の外からアクセスするタイプだと悪天候はもちろん、調理時に蚊よけ対策が必要などの考慮が必要になります。また、こちらも明らかに寝泊まりしていることがわかるので、キャンプ場や夜間の宿泊駐車歓迎の場所でないと寝泊まりは難しいです。
- トレーラー駐車後は車だけで行動できるので小回りが利く。
- キャンピングカーの中では最も安いオプション。
- 運転席とつながっていないので悪天候時に運転席との移動が不快。
- スペースが小さい。
- いかにも寝泊まりしてる感が出てしまい、駐車できる場所が限られる。
トラック・テントとルーフトップ・テント
ピックアップ・トラックを運転している場合は荷台部分につけるタイプのテントがあります。また最近ではルーフトップ・テントと言って車の屋根部分にラックをつけてそこにテントを立てるタイプもあります。ピックアップ・トラックの荷台につけるタイプはお値段は200ドル程度(3万円)であります。ルーフトップ・テントはお値段はぐっと高くなり1000ドル~2000ドル(15万~30万円)ほどかかります。また車の屋根が重さに耐えられるように、ルーフラックを付ける必要があります。地面が濡れていても乾いた平らなスペースが確保されているというメリットがあります。普通のテントと同じで悪天候時のテントをセットアップする・たたむ作業は不快感を伴います。もちろんRVや小型トレーラーと比べてお値段がぐっと安くなります。アメニティは通常のテントと同じで寝るスペースのみ。トイレやシャワー、調理はテントの外でとなります。明らかに「キャンプしている」感が出てしまうので、路駐でテントを立てて寝泊まりなどは基本的にはできないと考えていいでしょう。ルーフトップテントの場合ははしごで上に登らないといけないので、若干不便感があります。また地面と接していないので、断熱効果がなく寒い日はテント内が冷え込みます。
- 費用がかなり安く抑えられる。
- 通常は外して畳めるので収納場所に困らない。
- 寝るスペースは十分あり快適である。
- 乾いた表面にテントを立てることができる。
- テントをセットアップするのが手間。悪天候時にセットアップの作業が不快。
- ルーフトップ・テントはお値段が高い。
- ルーフトップ・テントでペットがいる場合、運び入れなければならず特に中型・大型犬の場合は危険を伴う。
- キッチンなどのアメニティはない。
- 車の上でしか使えない。ちょっと車を移動するときはいちいち畳まないといけない。
- いかにもキャンプな見た目になってしまうので、駐車して寝泊まりする場所がある程度限られる。
カーテント(地面に設置するタイプ)
SUVテントやカーテントと呼ばれる地面にテントを設置し、車の後部に装着するタイプのテントがあります。お値段は200ドルから400ドル(3万~6万円)くらい。通常のテントだと荷物を取ろうと何度も車とテントを往復することがよくありませんか?このタイプのテントは車とつなげることができるため、そういう手間が省けます。車の後部座席を倒して寝てもよし、荷物は車内に残したままでテントで寝てもよし、という柔軟性があります。車内空間を広げる、そんなイメージです。車に装着しなくても通常のテントとして使えるタイプだと、キャンプ場で宿泊する際にはテントを置いて車で行動することができます。デメリットは通常のテントと同じです。ロードトリップ中にちょっと路駐で寝泊まりするから、テントを広げるというのはできないでしょう。
- 費用がかなり安く抑えられる。
- 通常は外して畳めるので収納場所に困らない。
- 寝るスペースは十分あり快適である。
- テントをセットアップするのが手間。
- 悪天候時にセットアップやたたむ作業が不快。
- キッチンなどのアメニティはない。
- いかにもキャンプな見た目になってしまうので、駐車して寝泊まりする場所がキャンプ場のみなど限られる。
乗用車内に泊まり込み
レストエリアや路駐ができる場所に車を止めて、中で寝るという技です。無料の駐車場所ならば、お値段は無料!ただし快適さがかなり減り、睡眠の質が下がることがほとんどです。複数の人数だと狭い車内で込み合っており、さらに不快に・・・。そんな貧乏旅行ならではといったイメージの車中泊まり込みですが、工夫しだいでずっと快適にすることができます。後部座席を倒すとまっ平らになる車種の場合、それだけでかなり快適さが増します。そうでない場合でも、簡単に後部座席を取り除ける車種なら、思い切って後部座席を外してしまい、平らになるようプラットフォームを作るということもできます。後部座席を取り除きたくない場合でも、簡単なプラットフォームを作り、平らな表面を作るとよいでしょう。こちらのビデオではシンプルなプラットフォームをDIYする方法を解説しています。そういうのが面倒な方は簡易のマットレスを入れるだけでも、かなり快適になります。一人や二人など少人数での旅行でできる技です。寝るときに荷物をどうするのかという問題がある場合は、屋根にロケットまたはルーフトップカーゴボックスと言う収納ボックスを付けるとよいでしょう。レストエリアや路駐は街灯が明るく、眠りを妨げられてしまうことが多いのとプライバシー確保もかねて、窓になんらかのスクリーンを付けるともっと快適に眠ることができます。
- とにかく安い。
- 駐車場所の選択肢が一番多い。
- 工夫次第でそれなりに快適。
- トイレやキッチンなどのアメニティがない。
- 工夫しないと快眠できない。
- 生活空間が最も狭く、ほとんどの作業は車外で行わなければならず、現実的にはレストエリアなどでの駐車となる。
車内泊でもテントでも狭い空間で寝る場合はどんなに寒くても換気ができるように少し窓を開けておきましょう。吐いた息による結露を和らげることができます。エコノミークラス症候群対策に時折車から出てストレッチしましょう。
駐車して寝れる場所を見つけるコツ(アプリも紹介)
普通の乗用車や小型のワゴン車なら路駐してある車に紛れて、密かに車中泊をすることができます。もちろんその地域の駐車のルールに従って駐車しましょう。アパートが多い地域だと路駐している車が多くなります。地方の都市でも大学の近くなどだと駐車スペースが不十分なアパートが多く、多くの車が道路に並んでいるので紛れ込みやすいです。商業施設の近くも車の出入りが多く、見慣れない車が駐車していても怪しまれることが少ないです。ただその分、騒音は覚悟しましょう。閑静な住宅街で、ほとんど路上駐車がないようなところだと、怪しまれて下手をすると警察を呼ばれます。公園やビジネスの建物の前など住人が怪しまないような場所を選び、夜遅くなってから到着し、朝には立ち去りましょう。私はグーグルマップのサテライトで路上駐車が多い通りを探して向かい、いい場所を見つけることができました。不慣れな土地にいると、その町のどの辺りが治安が悪いのかわからないことが多々あります。自分のかんを信じるというのもありますが、路駐されている車の状態を見ることでなんとなく感じがつかめることがあります。車の窓ガラスが割れた破片が落ちているとこなどは、駐車中の車の窓を割って物を盗むようなことが起きているので避けましょう。
レストストップなどは通常何時間かは駐車して車内で堂々と眠ることができます。場所によっては時間が限定されていることがあるので、何時間まで駐車できるのかのサインを探しましょう。サインがなければ夜間に駐車し車中泊できます。トイレがあり、安全に駐車できる代わりに騒音は覚悟しましょう。
州によってはウォールマートの駐車場で夜間の泊まり込みができるところがあります。支店によって方針が異なっていることもあるので、必ずお店の人に確認を取りましょう。クラッカー・バレル(Cracker Barrel)というレストランはRV用の大きな駐車スペースもいくつかあり、夜間の駐車を歓迎している支店が多いです。こういったお店に駐車させてもらうときは、必ずお店で朝食を食べるなどして感謝の気持ちを表すとよいでしょう。RVなど車体が大きい場合は、トラックストップもおすすめです。駐車スペースが大きく、シャワーなどの施設も有料で利用することができます。グーグルマップなどでトラックストップ(truck stop near me)で検索してもいいですし、またはAllStaysなどのアプリを利用して探すこともできます。旅人が助け合いという意味でレビューを入力することで、夜間に駐車できる場所やお水の調達、排水の廃棄場所を検索できるOverlanderというアプリもあります。あくまで助け合いの無料アプリですので使い勝手などは少し劣る部分がありますが、飲料の湧き水スポットや無料のRV駐車スポットなどもそれなりに情報があります。
グーグルマップでキャンプ場を検索するのは定番ですが、さらにヒップキャンプ(Hipcamp)というサイトを利用してプライベートなキャンプ場を探すのもありです。ヒップキャンプはいわばAirBnbのキャンプ版といった感じです。個人のお家の駐車場に有料で駐車させてもらえるなど、堂々と駐車することができます。
ぜひ次回のロードトリップで車中泊を検討するなら、こういったアプリをお試しください!
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