イエローストーン国立公園9つの魅力スポットとモデルコース。予定をしっかり立てないとストレス!地球の息吹を感じるロードトリップ。

イエローストーン国立公園に行ってみたいけどすごく混むって聞いた。本当に行く価値あり?何日かけてまわるのがいい?行き方や見どころを周るモデルコースも教えてほしい。そんな疑問にお答えします。

イエローストーンは広大で見どころも多いので最低3~4泊かけて周るのがおすすめです。世界遺産なだけあり、世界的にも稀な間欠泉が集中するエリアで世界で初めての国立公園です。大混雑するので、効率よくストレスを減らして観光するには準備・計画が必須!必見スポット9選とモデルコースを公開していきます。

イエローストーン国立公園(Yellowstone National Park)の9つの魅力スポットや観光のモデルコース

目次

基礎情報

イエローストーン国立公園は世界遺産に登録されており、ヨセミテ国立公園、グランドキャニオン国立公園とともにアメリカ3大国立公園のひとつ。アメリカだけでなく世界で初めての国立公園です。スーパー火山の上に立地しており活発な地殻活動があることから世界でも珍しい色鮮やかな温泉や間欠泉があるだけでなく、厳しい大自然の中で生きる野生動物も見ることができアメリカの国立公園の中で代表格であり、世界中から観光客が訪れています。

場所

イエローストーン国立公園はワイオミング州の北西部にあり、端っこが少しだけモンタナ州とアイダホ州にかかっています。大都市から遠いため飛行機を降り立った場所での都市観光はしにくいという難点があります。しかしながら大都市から離れているからこそアメリカの異なる一面を見ることができる場所です。

イエローストーン国立公園へ飛行機+レンタカーで行く

イエローストーン国立公園はグランドキャニオンやザイオン国立公園と異なり、公園内をめぐるシャトルバスがなく、個人旅行で観光スポットを周るには車か現地ツアーが必須です。

ジャクソンホール空港(ワイオミング州ジャクソン)

イエローストーンに最も近い空港はワイオミング州のジャクソンホール空港(JAC)です。山が見えてターミナルの建物自体もとても美しい空港ですが、小さいため乗入れている航空会社は少なく、お金持ちの遊び場と呼ばれるジャクソンにあるため航空券が高くなりがちです。ジャクソンホール空港はイエローストーン国立公園の南にあるグランドティトン国立公園内にあり、イエローストーン国立公園までは車で約1時間です。グランドティトンとイエローストーン国立公園の2つの国立公園を周りたい場合は、ジャクソンホール空港が便利です。しかしながら小さな空港はレンタルカーのお値段も高くなりがちです。

ボーズマン・イエローストーン国際空港(モンタナ州ボーズマン)

ボーズマン・イエローストーン国際空港(BZN)は大きな空港で乗入れ航空会社も多いため、航空券はジャクソンホール空港より安くすみます。ボーズマン経由だとガーディナーという街を経由して北口までは1時間半ほどウェストイエローストーンという街を通して西口から入る場合は、US191を経由すると2時間弱。US287を経由すると2時間以上かかります。US191は峡谷を通るため、季節によっては凍結などで運転するのが難しいことがあります。私はミネソタから車で向かい、日本から来た家族をボーズマン・イエローストーン国際空港でピックアップしてイエローストーンへ向かいました。

ボーズマン・イエローストーン国際空港への直行便があるアメリカの大都市はシアトル、サンフランシスコ、ロサンゼルスラスベガス、ミネアポリス、シカゴ、ニューヨーク、ボストン、アトランタなど。日本から来る場合は大都市と組合せにくいと言いましたが、日本から直行便があるシアトルやサンフランシスコで観光してから飛行機に乗ってボーズマンへ向かうという組み合わせは可能です。

ソルトレイクシティ国際空港(ユタ州ソルトレイクシティ)

さらにはユタ州のソルトレイクシティ国際空港(SLC)も大きな空港で乗り入れ便が多いです。イエローストーンの南に位置するグランドティトン国立公園まで4時間半。ソルトレイクからイエローストーン国立公園の西口までは5時間弱です。ソルトレイクシティ経由で来る場合は長期の旅行ならばキャピトルリーフ国立公園やザイオン国立公園などユタ州の国立公園と周ることも。夏期のみですがソルトレイクシティからウェストイエローストーンにあるイエローストーン空港への直行便も飛んでいます。

イエローストーン空港(モンタナ州ウェストイエローストーン)

イエローストーン空港(WYS)はイエローストーン国立公園からたったの2マイルと素晴らしく近くデルタ航空とユナイテッド航空が乗り入れています。夏期のみオープンしておりソルトレイクシティとデンバーから直行便が出ています。

入園ゲート

イエローストーン国立公園は全部で5つの入園ゲートがあります。多くの方が利用するのが交通の便が比較的良く、宿泊施設などのアメニティが多い西と北口です。

  • 西口:ウェストイエローストーンは宿泊施設が豊富でメインの観光名所から一番近く公園外に宿泊するなら観光のベースとして便利。初夏から秋までオープン。
  • 北口:ガーディナーがゲートシティ。ウェストイエローストーンより小さいけれど歴史がありアッパーループの観光の拠点としては便利。公園唯一、通年でオープンしている入口です。
  • 南口:グランドティトン国立公園と組合せる場合やジャクソン方面から来る場合に便利。初夏から秋までオープン。
  • 北東口:タワージャンクション方面。公園近くの宿泊施設は限られている。初夏から秋までオープン。
  • 東口:サウスダコタ方面マウントラシュモアと組み合わせる場合などは東口を利用するのもあり。ゲートシティのコディーは非常に遠いので観光のベースには不向き。初夏から秋までオープン。

入園料

入園料は車一台につき35ドル、またはツアーバスなどで訪れた場合は一人20ドル入園予約は不要です。

ベストシーズン

イエローストーン国立公園の冬は厳しく公園内の道路が一般車両の通行不可になるため、観光に適しているのは夏期のみ。冬に訪れる人はほとんどいません。Weathersparkによるとおすすめは6月~9月初旬まで。5月中旬前や9月中旬以降だと標高の高いエリアは積雪で通行止めになってしまう可能性があります。

夏は日中25℃~30℃と観光に適していますが、朝夕や標高の高い場所は気温がかなり下がります。ボードウォークなどで熱泉や間欠泉の周りなどを観光する場合は、日陰もなくとても暑くなるので薄着を用意し紫外線対策をしましょう。春・秋は天候が不安定になり気温の変化が激しくなるので、重ね着や手袋・暖かい帽子、雨具を必ず持っていきましょう。

人とは違った体験がしたい方は冬に訪ねると雪上車のツアーやスノーシューなどを楽しむことができます。

道路の閉鎖状況などは必ずイエローストーン国立公園のホームページで確認してください。

公園内のエリアガイドと移動手段

イエローストーンは3471平方マイルという広大な公園で、サイズにすると東京都の4倍、四国の半分、鹿児島県と同じくらいです。ただでさえ広い上に動物達を守るために制限速度もゆっくりめであるため、観光するのにいかに時間がかかるか想像していただけると思います。

5つのエリアと特徴

イエローストーンは5つのエリアに分けることができ、4日間かけることができればストレスの少ないゆったりめのペースで観光することができます。8の字のてっぺんから時計回りに解説していきます。

  • ルーズベルト地区(北東):ラマーバレーなど野生動物が豊富なエリア
  • キャニオン地区(東):高度がある地域でイエローストーン大峡谷など間欠泉とは違う魅力を感じられるエリア
  • レイク地区(南東):火山が噴火してくぼんだ場所にイエローストーン湖ができ風光明媚なエリア
  • ガイザー地区(南西):間欠泉が一番多い地域。有名な間欠泉はほとんどこのエリアに集中
  • マンモス地区(北西):世界最古の国立公園はこの辺りが中心だったため、歴史あるエリア

公園内の移動

イエローストーン国立公園には公園内の無料シャトルバスがありません。現在、無人運転シャトルバスの試運転が行われていますが、試験段階で運行がとても限られているのであてにせず、車で行くか、ツアーを利用しましょう。

グランドループ(偉大な輪という意味)という公園内の一番メインの通りは8の字の形をしています。8の字の上部分をアッパーループ、下をロウアーループと呼んでいます。この8の字の幹線道路に見どころがたくさんあります。公園入口からすぐグランドループに入れるわけではなく、しばらく運転してからようやくループに入ることができます。一つのループ(8の字の輪の片方)を渋滞なくどこにも立ち寄らずに周るだけで2時間以上かかるので、一日でグランドループをすべて周るのは無理です。野生動物が道を渡っていたり、車から観察できる場所にいたりすると途端に渋滞が発生します。野生動物を守るため速度も厳しく制限されています。

グランドキャニオン国立公園のホームページより

公園案内アプリ

国立公園サービスが提供している無料のイエローストーン国立公園アプリがあり、間欠泉が噴き出す時間の予測やホテル、キャンプ場の空き情報などを更新してくれます。アプリを事前にダウンロードしておけば、圏外にいても公園内のマップ機能を利用できます。

GyPSy Guide(英語)というガイドアプリは有料ですが、事前にダウンロードしておけば携帯の圏外であっても、GPSを利用して音声ガイドを聞くことができます。見どころに近づくと音声ガイドが始まります。私はこのアプリを購入していきましたが、アトラクションに近づくと道案内もしてくれるのでとても便利でおすすめです

絶対外せない見どころ9選とモデルコース

  1. グランドプリズマティック熱水泉
  2. オールドフェイスフル間欠泉
  3. イエローストーン大峡谷
  4. ウェストサム
  5. ノリス間欠泉盆地
  6. マンモス・スプリング
  7. ヘイデンバレー
  8. ラマーバレーにて野生動物の観察
  9. ボイリング・リバー(2022年の洪水により破壊され復旧の予定なし)

3泊4日モデルコース

公園外に宿泊しているなら朝8時には入園ゲートに到着しておきたいものです。イエローストーン国立公園に行って入口で並んだり駐車場探しに時間を過ごすのはもったいないだけでなく、ストレスにもなってしまいます。とにかく朝の早い時間に観光スタートするのが一番。みんながホテルに帰り始める夕方の時間帯も公園が空き始める時間帯です。グランドループの両方を1日で周るのは無理なので日にちを分けて観光するとよいでしょう。

1日目はガイザーエリアを重点的に観光

  • 人気のアトラクションは朝早くから向かいましょう。まずミッドウェイ・ガイザーベーシンにあるグランドプリズマティックへ向かいます。朝早い時間は湯気が立っていますが、しっかり見れるけれど混雑してるか、湯気で少し色が隠れるものの空いていて幻想的なシーンを見るか悩ましいところです。
  • ハイキング派の方にはミスティック滝トレール(Mystic Falls Trail)もおすすめです。傾斜があるので少し息が上がるもののとてもきれいな景色が広がっています。ビスケットベーシンの駐車場またはそこを過ぎた道路上のスペースに駐車することができます。トレールをすべて歩くと1時間半ほど。日中の一番混む時間帯にハイキングするのは車を停めてすぐの観光スポットより混雑しないのでおすすめです。
  • オールドフェイスフルに向かいます。朝8時にはオールドフェイスフルのビジターセンターはオープンしています。ここでオールドフェイスフルが噴き出す時間を確認し、時間があればオールドフェイスフル付近で散歩をしましょう。駐車場は大きいですが、イエローストーンの代表的なスポットなのですぐに満車になります。大きな駐車場なので待てばそのうちとめられるので辛抱強さが求められる場所です。レストランがあるので時間によりここでランチするのも良いでしょう。
  • 夕方近くなると国立公園は少し空いてきます。フェアリー滝トレールグランドプリズマティックを一望できるスポットがあります。駐車場が小さいので朝早くまたは夕方の空いてきた時間に向かうのが良いでしょう。余裕のある方はフェアリー滝まで歩くのも良いですが距離は4.8マイルです。トレールの美しさとしては優先しなくてもいいかも。駐車場はファウンテンフラットドライブの先か、ミッドウェイガイザーベーシンより1マイル南のフェアリー滝トレール駐車場です。
  • 宿泊先へ向かい、ディナーを済ませたら翌朝に向けて早めに休息しましょう。

2日目はレイクとキャニオン地区を観光

  • 2日目はレイク地区のウェストサムから観光をスタートします。ウェストサムが他の間欠泉と違うのは真っ青なイエローストーン湖を背景に間欠泉を見ることができること。ボードウォークとなっており1.6キロのコース。
  • 湖畔にあるピクニックエリアでのんびりしたり、湖のクルーズに参加するのもあり。レイクエリアでの活動を入れることで、お子様も十分楽しむことができます湖自体はとても冷たいので手足を付けるくらいで遊泳には不向きです。
  • マッドボルケーノ(泥の火山という意味)へ。泥沼から火山ガスが沸き上がってきており、ポコポコと音を立てながらガスを噴出するのが面白くお子様に人気のスポットです。硫黄の匂いも立ち込めているので苦手な人は注意。
  • ヘイデンバレーを通過しながら野生動物を観察します。途中、道の横に車を停めることができるスポットがいくつも出てくるので車を駐車して双眼鏡で野生動物を探しましょう。谷を蛇行するイエローストーン川がなんとも美しいのでゆっくりすすんでいきましょう。
  • イエローストーン大峡谷へ。サウスリムにあるアーティストポイントでは黄色い峡谷から壮大な滝が流れ落ちる姿が見られ、絶景スポットとなっています。滝つぼ付近まで歩いて行けたアンクルトムトレールは残念ながら維持管理がたいへんなので廃止されました。ロウアー(下段)の滝の方がアッパー(上段)滝よりずっと落差もあり黄色い峡谷の色も鮮やかなのでおすすめです。ハイキングする気力のある方はブリンクオブロウアーフォール(Brink of the Lower Falls、下段の滝の淵という意味)がとてもおすすめ!往復2.3マイル、1時間10分ほどで歩ききることができます。傾斜はありますが舗装されているのが大部分で歩きやすく、ロウアー滝を間近で見ることができます。
  • ホテルへ戻ります。ホテルが南側にある場合はヘイデンバレーを夕刻に通ることで野生動物を観察する確率を増やすことができますし、夕日に照らされるヘイデンバレーはとても幻想的だったのでおすすめです。

3日目はアッパーループを重点的に観光

3日目はアッパーループを重点的に観光します。

  • ウェストイエローストーン方面に宿泊しているなら朝はギボン滝(Gibbon Falls)へ向かいます。駐車場から道路沿いをを歩いて往復0.5マイルです。
  • 時間があればアーティストペイントポットへ。駐車場からすぐで1マイルの短いコースを歩きながら様々な色の小さい温泉を見ることができます
  • その後ノリスガイザーベーシンへ。全部のコースを歩くと2.9マイルで1時間ほどかけて見て周ることができます。タイミングが予想できにくいスチームボードガイザーが噴き出すのを見ることができればラッキーです。
  • パークレンジャー博物館(Museum of the National Park Ranger)は歴史あるイエローストーンならではの博物館。https://www.nps.gov/yell/planyourvisit/museum-of-the-national-park-ranger.htm
  • マンモススプリングへ向かい温泉のミネラルが段上になっているテラスマウンテンやその裏のアッパーテラスを観光。ビジターセンターで国立公園のことを学んだり、この辺りで食事をするのも良いでしょう。ハイキングならビーバー池トレール(Beaver Ponds Trail)が山を背景に草原を歩くことができおすすめです。
  • その後はルーズベルト地区方面へ向かいます。オプションとして東側への一方通行でアスファルト舗装されていないブラックテール・プラトードライブを運転するのもありです。6マイルと距離が長く一方通行なので引き返すことはできません。特に朝、夕方の時間帯なら野生動物に会える可能性が高いので余裕があるなら試してみましょう。その後ラマーバレーがあるので舗装されていない道を行きたくない方はスキップしても大丈夫です。
  • 40メートルもの落差のタワー滝を見学。
  • ラマーバレー(Lamar Valley)へ。北東口へと続く道です。お目当ては狼やグリズリーベアです。双眼鏡や望遠鏡を持っていくとよいでしょう。ぺブルクリークキャンプ場から1.5マイル南にある地点にあるトラウト湖トレール(Trout Lake Trail)は湖の周りの散歩コースで1.2マイルでお子様でも楽しめるハイキングコースです。
  • これでメジャーなスポットはすべてカバーすることができました!翌日の帰路に向けてゆっくり休みましょう。

必見観光スポット9選

1.オールドフェイスフル間欠泉(Old Faithful)

イエローストーン国立公園で最も有名な間欠泉がオールドフェイスフルです。期待を絶対に裏切らずに定期的に45分おきに忠実に(faithful)噴き上がっていたことが名前の由来となっています。ここ何十年かは地震の影響で以前のようにぴったり45分おきには噴き上がらないようになりましたが、ビジターセンターで予想時刻を発表してくれています。オールド・フェイスフルの周りには平坦なハイキングコースがあり、間欠泉が噴き上がる予想時間を待つ間にも楽しむことができます。オールドフェイスフル・インは世界でも最大級のログハウスのホテルで、ちゃんとしたレストランもあり食事をとることができます。建物自体が素敵なのでぜひ中に入ってください。私たちはここで食事をしましたが長蛇の列ができていました。

オールド・フェイスフル 

2.グランドプリズマティック(Grand Prismatic Geyser)

グランドプリズマティックガイザーイエローストーン国立公園といえば必ず写真が掲載されるとても有名な熱水泉(温泉の源泉)です。直径約90メートル、深さはなんと50メートル!70℃のお湯が沸いており、温度が一番高い中心部はバクテリアが生息できる環境ではなく本来の水の透き通る青さ。中心から離れるほど温度が下がり、ミネラル豊富なお湯に生息するバクテリアによりさまざまな色が映し出され、虹色のように見えることが名前の由来です。あまりに大きいのでボードウォークからは一望できませんが、少し離れたフェアリー滝トレール(Fairy Fall Trail)にある展望スポットから一望することができます。往復1.2マイル(1.9キロ)のハイキングコースです。気温の低い朝には湯気で見えにくいので、午後か夕方を狙いましょう

3.イエローストーン大峡谷

イエローストーンの名前の由来となった黄色い峡谷がイエローストーンのグランドキャニオンと呼ばれる場所。美しい滝を見ることができ、私も訪れた中でとても印象に残っています。高度が高いところにあるので少し寒くなります。サウスリムにあるアーティストポイントでは黄色い峡谷から壮大な滝が流れ落ちる姿が見られ、絶景スポットとなっています。滝つぼ付近まで歩いて行けたアンクルトムトレールは残念ながら維持管理がたいへんなので廃止されました。ロウアー(下段)の滝の方がアッパー(上段)滝よりずっと落差もあり黄色い峡谷の色も鮮やかなのでおすすめです。ハイキングする気力のある方はブリンクオブロウアーフォール(Brink of the Lower Falls、下段の滝の淵という意味)がとてもおすすめ!往復2.3マイル、1時間10分ほどで歩ききることができます。傾斜はありますが舗装されているのが大部分で歩きやすく、ロウアー滝を間近で見ることができます。

4.ウェストサムガイザー(West Thumb Geyser Basin)

巨大なイエローストーン湖のそばにあるウェストサムガイザーベーシンにはその深さと透明度、サファイアのような青色がとても印象的なアビスプール(Abyss Pool)があります。この泉はイエローストーン湖のすぐ目の前にあり、湖を背景にその美しさを鑑賞することができます。広大な湖と間欠泉を見れるこのスポットは見逃せません。この辺りにはさらにフィッシングコーン(Fishing Cone)という間欠泉があり、かつてはイエローストーン湖で釣った魚を、釣り糸についたままそのままこの間欠泉に入れ、ゆで上げるというアトラクションがありました。現在は危険なためこういった行動は禁止されています。

5.ノリスガイザーベーシン(Norris Geyser Basin)

イエローストーン国立公園で最も熱く、酸性度が高く地殻活動が活発な場所がノリスガイザーベーシンです。スーパー火山がこのあたりにあるそうです。数多くの間欠泉や熱水泉が所在しています。スチームボート間欠泉やエキナス間欠泉(Echinus Geyser)が一番人気ですが、噴き上がるタイミングの予測が難しいので見るのを待つよりも、クレーターに少しずつお水が溜まっていく様子を見るくらいの気持ちで訪れましょう。私たちが訪れたときは夕暮れに差し掛かっており、誰もいなくてとても満喫できました。

夕暮れ時のノリス・ガイザー・ベーシン 

6.マンモススプリング(Mammoth Spring)

マンモススプリングはまるで屋外にある洞窟のような場所です。元々は地殻活動が活発な場所でかつてはイエローストーン国立公園の一番の見どころでした。熱泉で溶けたミネラルが地表まで到達したときに空気に触れることで石灰を堆積し、段々になったテラスを形成します。ボードウォークから観光できます。自然をこよなく愛し、イエローストーン国立公園を深く探索したというセオドア・ルーズベルト大統領にちなんだアーチはマンモススプリングの近く、北口にあります国立公園を作ることを定めた法律からの言葉「人々への恩恵と楽しみのために」”For the Benefit and Enjoyment of the People”がアーチに刻まれています。マンモすスプリングはイエローストーン国立公園で最も歴史がある場所です。

マンモススプリング 

7.ヘイデンバレー(Hayden Valley)

ラマーバレー(Lamar Valley)とヘイデンバレーは川が流れており野生の動物が集まる場所です。ラマーバレーは野生動物の活動が活発で狼やグリズリーベアを見るチャンスもあるそうですが、少し遠いのでもっと気軽に行ける場所はヘイデンバレーです。川が流れており、動物たちがお水を求めて集まってきます。夕方に通りかかったのですが、夕日に映し出される美しい緑の谷に流れる川、そこに集まる動物たちがとても幻想的でした。

夕暮れ時はとても幻想的でした。

8.ラマーバレー(Lamar Valley)にて野生動物の観察

イエローストーンで一番野生動物を見るスポットとして有名なのがルーズベルトエリアのラマーバレー狼が生息しているエリアです。イエローストーンでは数々の野生動物を観察することができます。バイソンバッファロー、エルクは探さなくてもところどころで見ることができます。運が良ければグリズリーベア、ブラックベア、狼、ビッグホーン・シープ、ムース、マウンテン・ゴートに会えるかも。出発前に野生動物のリストを確認しておきましょう。狼とコヨーテの見分け方は耳と鼻が細めで尖っているのがコヨーテ、耳、鼻が短めで丸っぽいのが狼です。バイソン、エルク、その他の野生動物とは最低23メートルの距離を、狼と熊からは91メートルの距離をとることが定められており、それを守らなかった観光客がケガをしたり、罰金を科されたりしています。人間に慣れてしまった動物は安楽死させなければいけないことになります。距離をとるということは、自分だけではなく動物を守ることでもあります。距離をとりつつ観察するためには双眼鏡や望遠鏡を持っていきましょう!カメラでズームではバッテリーが消耗してしまうので一つ双眼鏡があると便利です。狼を見たいなら望遠鏡があると確率を上げることができます。

9.ボイリングリバー(Boiling River)

ボイリングリバーは2022年の洪水により破壊されてしまい現在はボイリングリバー自体がなくなっていまいました。復旧される予定は現在のところないそうです。

マンモススプリング、ルーズベルト・アーチの近くにある川です。熱い温泉の川、ボイリング川が通常の温度のガーディナー川と合流する辺りで、温度がちょうどよくなるスポットがあり、そこで水流が安全な日は水遊びすることができます。駐車場から0.5マイルほど歩かないといけません。また雪解けや雨で水嵩が増えているときは危険なので、遊泳禁止の表示がされていることがあります。ガーディナー川は流れが速かったり、滑りやすかったりするので注意が必要です。私たちが訪れたときは遊泳禁止であったため、そばの浅瀬でちょっと足をつけるくらいでした。着替える場所はトイレしかないようだったので、事前に水着を着用していきましょう。岩がゴロゴロしているのでウォーター・シューズを持っていきましょう。

宿泊場所

見どころが満載のグランドループは公園入口から距離があるため、できれば公園内に宿泊できるととても時間の節約になります。ホテルの予約は1年くらい前にするくらいの心構えでいましょう夏のホテル料金を見たところ1泊400ドルくらいが相場のようです。キャンプ場の場合も1年くらい前から予約が必要です。一か所にとどまりたいならノリスキャンプ場かキャニオン・ビレッジ・キャンプ場がグランドループの真ん中にあたり、観光しやすいです。宿泊場所を変えるのを厭わない場合は泊まる場所を観光ルートに合わせて移動すると運転時間を減らすことができます。前もって予約をしないといけないため、日程が近くなるとキャンセルする人もちらほら出てきます。根気よく頻繁に検索をかけると、突然、良いスポットを見つけることができるかもしれません。私たちはこの方法でキャンプ場をとることができました。ただここ最近はそうやってキャンセルされたスポットを素早くすくい上げる有料のサービスなどもあり、競争が熾烈になってきているそうです。

公園内で宿泊先を予約できない場合のおすすめは北口近くのガーディナーか西口のウェストイエローストーンがちゃんとした街で食料品なども調達しやすく、入口からグランドループまでの距離も短めです。

まとめと注意点

イエローストーン国立公園は世界でもとても珍しい景色が見れる場所であり、アメリカに住んでいるなら絶対に行く価値がある場所です。日本からの観光でもシアトルに泊まってからボーズマンに向かうなど大都市観光と組み合わせることも可能です。イエローストーン国立公園だけでも価値があるのでとてもおすすめです。

イエローストーン国立公園は普段慣れている環境とは全く異なり安全に観光するには注意が必要です。下に注意点をまとめておきます。

  • ボードウォークが整備されているのには理由があります。熱水泉は高温なだけでなく、酸性で危険な場合もあります。ミネラルが堆積してできた場所は人の体重に耐えられなかったり、滑りやすかったりします。必ず決められた場所のみを歩き、立入り禁止の掲示がされていたら絶対に立入らない。立入り禁止の場所に入った方が大けがをしたり、命を失ったりしています。お子様はある程度大きくなり約束事を守ることができるようになってからにしましょう。
  • 近郊の街に必ずペットを預かってくれる場所があるはずです。特に普段から呼んでも戻ってこない、または水遊びが好きな犬は絶対に連れて行かないことをお勧めします。犬が熱水源に飛び込んでしまう痛ましい事故も発生しています。駐車場、キャンプ場くらいしかペットを連れ込めないうえ、車の中にペットを残すことは禁止されているので、ペットを連れていくと公園を楽しむこともできません。
  • 熱水泉の周りなどは植物に適した環境でないため木陰がありません。日傘はアメリカではあまり使っている人を見かけないうえ、混雑していると危険なので帽子がおすすめです
  • 冬が厳しい場所は夏は蚊がすごいです。朝夕には蚊が出てくるので公園内でキャンプする場合は、蚊よけ対策を取りましょう。黒っぽい色は蚊が寄ってきます。カーキなどのパンツや明るめの色の帽子をかぶるだけでも、黒髪に寄って来る蚊をかなり減らすことができます

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この記事を書いた人

ミネアポリス在住。アメリカの大自然や多文化に魅了された旅ブロガー。アウトドア系の旅行が特に好きで一人旅も多い。ちょっと怖がりなのでそれを克服する動機としてブログ開設。小心者の視点からのブログで同じような性格の女性にもアメリカ旅行を身近にしていきたいと願っている。

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