2023年、旅行保険の補償の種類を解説。クレジットカード付帯の旅行保険と通常の旅行保険の使い分け術【アメリカ在住者向け】

アメリカ在住だけれどアメリカ国内旅行なら旅行保険はいらない?日本に一時帰国するときはどうしよう。クレジットカードに付帯する保険だけでも大丈夫なのか知りたい。

最近は飛行機が遅延・キャンセルされたために目的地にたどり着けない、遅れて到着したため現地でのホテルやツアーをキャンセルする羽目になることも。トラベルクレジットカードなら、旅行キャンセル保険を安く手に入れることができます!特におすすめはチェイスサファイアトラベルカードこのブログでは掛け捨ての旅行保険とクレジットカード付帯の旅行保険を比較検討します。

目次

旅行保険を検討する理由

パンデミックにより旅行者の意識が変わった

新型コロナウィルスの出現、パンデミック以前は旅行を計画したら後は出発日を待つだけ、という安心感がありました。コロナ後はそんな未来への安心感はなくなり数か月後には何が起こるかわからないという意識をもった人は多いのではないでしょうか。自分が病気でなくても近親者がコロナにかかってしまったら、自分も隔離しなくてはならない・・・そうなると旅行ができない、という不安。

日本の入国規制が一転、二転したことも数か月先には何があるかわからないという現実を私たちに突き付けました。家族で日本に帰国する準備をしていたのに、出発できないからキャンセルともなるとすごい料金です。中には返金をしてくれるものもあるでしょうが、諦めないといけないことも出てくるでしょう。

飛行機の遅延・キャンセルは現在も継続中

パンデミック中は各航空会社が国際便をキャンセル、需要がかつてないほど減少したためスタッフを削減するなどの生き延びるための対策を取りました。ワクチン接種や感染歴などで免疫がいきわたり始めてからは旅行の需要が急上昇。そんな急な変化にスタッフの補充や増便が間に合わず、現在はスタッフ不足、便不足、さらには異常気象の増加で飛行機の遅延・キャンセルは何年も前と比べると身近な出来事になりました。

天候など自然現象による遅延・キャンセルの場合は別の便に割り振ってはもらえるでしょうが、便数が減っているため翌日以降になってしまったり、乗換が多い便となってしまい予定したいたよりも倍以上の時間がかかってしまうことなどもあります。そんなとき、現地に到着できなくてホテルなどキャンセルする羽目になるだけでなく、割り振られた便を待つ間のホテル宿泊、食費など予定外の出費が発生してしまいます。自然現象による遅延・キャンセルは不可抗力なので航空会社からの補償は割振り便かeクレジットでの返金くらいで、ホテル代や無駄になった現地のツアー費用などの出費は自己負担となります

旅行中のトラブルがあった時のサポート

従来、旅行保険というと旅行中にトラブルがあった時のためというイメージだけがあったのではないでしょうか。特に海外に行く場合、旅行が長期の場合は起きては欲しくない事故や急病、盗難にあうなどのトラブルにあうことも。

旅行保険のメリット

旅行保険があると数々のメリットがあります。

  • 急病や事故にあったときの医療費やサポート
  • 盗難被害などにあったときの補償やサポート
  • 旅行に出発できなかった、やむを得ず早くに切り上げたときの旅行代金の回収
  • 想定外の遅延でホテル代や食事代が余分にかかってしまったときの補償

旅行保険がいらない旅行とは

もし宿泊先や飛行機などすべてを無料または格安でキャンセルや変更できる場合で、国内旅行ですでに良い健康保険を持っているなら旅行保険は不要と考えてもよいとも言えます。マイルがたまって購入した航空券などはギリギリまで無料でキャンセルできたりします。ベーシックエコノミーではなくメインコーチの航空券なら無料で便の変更、またはeクレジットとしての返金などが可能となります。格安のチケットや宿泊価格になるほど変更やキャンセルによる返金が不可となる場合がほとんどです。

日本里帰り時など、海外旅行での旅行傷害保険

日本に里帰りするときなどは飛行機代だけでかなりの額になります。変更のきかない安めのチケットを購入して当日に発熱でもしたら、せっかくの飛行機代が消えてなくなる、または無理をして出発してしまうなど自分に負担なだけでなく周囲にも迷惑をかけかねません。日本の医療費はアメリカと比べて知れているとか、アメリカで入っている健康保険でも手続きさえすれば海外でもカバーできるだろう、なんて漠然と思っていませんか。確かに日本の医療費はアメリカと比べるととても安く感じます。それでも入院や大けがをすればかなりの額になってしまいますし、戻りの便を変更しなくてはいけなくなるかもしれません。旅行傷害保険の証明を見せれば、医療機関でいったんの支払いもしなくてよい場合もあるそうです。何よりもせっかく里帰りしているのに、必要書類を医療機関に説明したり受取りに行ったり、さらには書類を英語に訳してとかとても大変そうじゃないですか。体調を崩しているときにこういうことを調べたりするのは大変です。安心を買うという意味で旅行傷害保険は入っておくとよいでしょう。

海外の場合は訪ねる国によって医療費はずっと高くかかるかもしれず、海外旅行の場合や医療機関が近くにないような場所などに行く場合は、ぜひ何らかの旅行傷害保険には入っておくことをおすすめします。日本在住の家族がアメリカに旅行に来る場合は絶対に旅行保険に入るようすすめましょう。アメリカの医療費は異常に高いです。救急車も無料ではありません。何よりも医療機関は保険会社と価格交渉をすることを前提に、初めの請求が高く設定されています。保険のない人はこの高めに設定された額を支払う羽目になり、信じられないような額になることがあります。

もし医療施設のないところで急病やケガをしてしまい、医療チャーター機で帰国するはめになると一気に一千万円単位でお金が消えるそうです。コロナウィルスの感染が突然広がって、飛行機などが欠航されてしまい国からチャーター機などが出ていましたね。国で手配されたような場合は通常の航空便の料金などを加味して妥当な額を政府が決めるそうです。中国の武漢から日本人がチャーター便で帰国したときは負担金は8万円だったそうです。これは実費よりも安いのかもしれません。保険に入っていればこういった場合も少しは安心でしょう。

私は以前にかなりのニアミスを経験していますので事例を紹介します。

実例1:日本と韓国を組み合わせた里帰り旅行を計画。慣れ親しんだ日本だし、韓国は3泊と短期間だったので旅行保険に入らずに出発。韓国初日に家族がホテル内で転倒し、運悪く大ケガ。救急車で運ばれる羽目に。病院にはホテルのマネージャーさんが来てくださり通訳も務めてくれてとても助かりました。韓国での医療費は10万円ほどでしたが、ホテル内での事故であったためホテル側の傷害保険でカバーされ、通院のタクシー代なども支払ってくれました。その後、日本で何度か消毒や抜糸などのため通院したものの、普段アメリカの医療費になれているせいか、保険なしでも日本の医療費はとても安く感じストレスにはなりませんでした。

海外旅行遅延・キャンセル補償

最近は異常気象が頻発するようになり、飛行機を含めて交通機関に遅延やキャンセルが出てしまうことがあります。天候だけでなく人材不足やシステムの不都合でニュースになるほど多くの交通機関がキャンセルになってしまうことが最近は頻発しています。基本的に天候など自然現象による理由での便の欠航は、無料で振替はしてくれても、余分にかかるホテル代や食費などは航空会社は補償してくれません。自然現象が起こり、安全のために欠便や遅延となることは航空会社が当然するべきことだからです。この時にキャンセル・遅延保険があると助かります。目的地についてからも、悪天候で旅行の予定が大幅にくるってしまう可能性が少なからずあります。例えば大雨、台風、地震などで新幹線が停止するなどです。海外旅行ではぜひ傷害保険に加えて、さらに遅延・キャンセルも補償されるものを選ぶのが安心といえます。

実話2:家族が日本からアメリカに訪ねてくるときに西日本豪雨が発生し、予定していた新幹線も高速バスも運行停止してしまい、空港にたどり着けませんでした。ただ飛行機は通常通りに運行しており、もちろん乗り遅れてしまい、格安のチケットだったため払戻しや、他の便への割振りを当初は拒否され、家族がとてもストレスを感じたことがあります。なんとか旅行会社を通してかけあって翌日の便に無料で割り振ってもらい遅ればせながら到着しましたが、日本の空港近くでのホテル宿泊や、こちらで用意していたホテルの当日キャンセルなど思わぬ出費もあったそうです。海外旅行傷害保険には入っていたのですが、遅延・キャンセル補償はつけていなかったので余分にかかった費用は自腹でした。

アメリカ国内での旅行傷害保険

一般的にアメリカ在住の方がアメリカ国内での旅行をするときは保険に入らないことが多いのではないでしょうか。旅行金額が少額の場合や払戻しやキャンセルができるならば、保険に入らなくてもよいと言われています。

旅行中に病気やケガをした場合の医療費ですが、普段利用している健康保険を使うことになります。それなりにしっかりした健康保険ならきちんとカバーされるのですが、いわゆるアウト・オブ・ネットワーク(その保険会社と契約していない医療機関)で治療を受けると思ってもいない金額を請求されることがあります。アウト・オブ・ネットワークの場合、保険は自費の支払いが既定の額を超えてから適用される(deductible)などの条件があることがほとんどで、やはりアメリカは医療費がかさんでしまう可能性があるのではないでしょうか。ただしこれは自宅にいようと旅行していようと同じです。これは旅行保険というよりも、普段入っている保険の良し悪しで決まるとも言えます。国内旅行で病気・ケガなどの場合は救急車で行かなければいけないような状況でなければ、まずは自分の健康保険の会社に電話して近くの自分が持つ保険がきく病院を教えてもらいましょう。

例外は医療機関が充実していない離島などに行く場合です。下手をすると本土まで医療チャーター便を利用しなくてはいけないかもしれません。そういった場合は旅行傷害保険を購入すれば安心です。

アメリカ国内旅行遅延・キャンセル補償

アメリカ国内でも異常気象は頻発するようになっています。最近では毎年のように西海岸やロッキー山脈の辺りで大規模な森林火災が発生しています。2021年は人気の観光地であるレイク・タホも避難指示が出ていましたね。テキサスでは異例の寒さでホテルに宿泊できるような状態ではない、といったことも2021年当初にありました。異例の悪天候や自然現象によるやむをえない旅行のキャンセルなどは旅行保険に遅延・キャンセル補償もつけておきばカバーされます。ただしホテルが停電のため泊まれるような状況でない、道路が閉鎖されてたどり着けないといったような場合でないと、補償はされないでしょう。森林火災で煙が出ていて楽しめないから、といった理由では、健康上の理由でドクターストップがかかったくらいの事態でないと、補償はされないかもしれません。ちなみに自宅に何らかの災害が降りかかり、旅行に出発できるような状況でなかったというような場合も補償されます。もちろん自分や直近の家族の急病・大けがなどでのキャンセルはキャンセル補償の対象となるでしょう。

おすすめのクレジットカード付帯型旅行保険

結論から言うと、病気などで行けなくなって無駄になるのがすごくストレスになるような金額だったら遅延・キャンセル補償を、医療費の高い国や医療機関があまりないような場所に旅行するならぜひ旅行傷害保険に入ることをおすすめします。旅行保険の掛け金がストレスになる方には、クレジットカード付帯型の保険をおすすめします。トラベル・クレジットカードだと色々補償がついてきます。特におすすめはチェイス・サファイア(Chase Sapphire)です。プリファード(Preferred)とプレミアムのリザーブ(Reserve)があります。年会費がありますが年に数回でも旅行するなら元が取れると思います。プリファードとリザーブでは遅延・キャンセル補償はあまり差がありません。リザーブは病気・ケガを理由での緊急の退避(いわゆる医療チャーター便など)も条件によりカバーされます。年会費はプリファードは95ドル(新規加入キャンペーンが充実)、リザーブが550ドル(300ドルのキャッシュバックあり)です。プリファードはコスパがとても高く、新規入会のボーナスも素晴らしく(2023年9月時点では初めの3か月で4000ドル使えば750ドル分のトラベルクレジットをもらえます)トラベル・クレジットカードの一番人気と言われる商品です

私はアメリカ国内本土の旅行は普段利用している健康保険で医療費をカバーできるため、チェイス・サファイアの付帯保険で十分だと考えています。主に遅延・キャンセル補償を目的にしているためです。ただし飛行機やアムトラックなど旅行の交通手段をこのカードで支払いしないと保険が適用されないので注意が必要です。そういった交通機関(飛行機、アムトラック、長距離バス、クルーズなど)を利用せず、車で行くロードトリップは対象外となるのでその場合は直前までキャンセル料金がかからないホテルなどを予約するようにしましょう

保険会社による旅行保険(傷害、遅延・キャンセル補償)

海外に行く場合は日本に帰るだけでも念のため海外旅行傷害保険を購入してもいいのではないでしょうか。例えば里帰り中に病気になったりして、実家から、またはアメリカから家族が迎えに来るなどする必要が出ると、家族の旅行費が補償されますし、いくら医療費がアメリカと比べて安い日本といっても入院費用などはかさみます。クレジットカード付帯型の旅行傷害保険は医療関係のカバーが少ないので、入院するような緊急事態では足りなくなると思います。日本以外の海外ならば、なおさら旅行傷害保険には加入しましょう。こちらのリンク(Insure My Trip)で見積もりを比較することができます。どの保険会社が良いかは自分のニーズと運もあると思います。USニュースのこちらの記事に詳しく書かれています。

The 10 Best Travel Insurance Companies | Travel | US News

コロナ禍の切り札。理由不問、旅行キャンセル補償

自分や同伴家族がコロナウィルスに感染して旅行に出発できない、または現地で足止めになってしまった場合はもちろん旅行保険でカバーされるはずです。コロナウィルスが目的地ですごく蔓延しているので行くのを取りやめた、といったような感染を恐れてのキャンセルはカバーされません。このことは私も2020年5月に日本・韓国旅行を計画していたため実体験で知りました。

こういう事態を防ぐことができる保険があります。理由不問、旅行キャンセル補償(Cancel or interrupt for any reason protection)です。全額を補償するものではありませんが場合によっては旅行代金の最大75%までカバーされるそうです。このオプションは通常の傷害保険の半分くらいの額を上乗せすることで購入することができます。通常の旅行保険は旅行代金の4~10%くらいが目安といわれているので、そこから試算してみましょう。仕事で先が読めない、旅行を予約する以前からの持病があり通常の旅行傷害保険では急に症状が悪化した場合にカバーされないなどの事情があるなら海外旅行にはこのオプションをつけることをおすすめします。ただ、コロナウィルスの蔓延で旅行客が減ったことから各航空会社、ホテルがキャンセルや払戻を無料でしてくれる場合が増えました。高額な出費はすべて払戻ができる予約をする場合はこのオプションは不要でしょう。

実話3:2020年5月に日本と韓国を訪ねる予定で旅行傷害保険に遅延・キャンセルもカバーされるものを2019年末に飛行機のチケットと同時購入。チケット購入から数か月後思いがけないコロナウィルスの感染拡大。保険会社に問合わせたところ、自分や同伴者の家族がコロナウィルスにかかり出発できないような場合なら旅行をキャンセルしても補償されるが、感染が怖いとの理由での旅行キャンセルには保険は適用されないとのこと。さらにパンデミックは保険適用外という注意書きが下に小さくありました!保険ではカバーされなかったものの、予定していた飛行機の運行自体が次々とキャンセルになり、飛行機会社より料金が払い戻されました。韓国では払戻不可のホテルを予約していましたがコロナ蔓延からすぐであったため、快く払い戻しされ、皮肉にも戻ってこなかったお金は旅行保険費用だけでした。

まとめ

旅行保険、じっくり調べてみないと意外に知らないことがあります。きちんと補償の内容を知ることで賢く旅行保険を選んで節約しながら、安心な旅行を楽しみましょう。

アメリカ国内旅行ならトラベルクレジットカード付帯の旅行キャンセル・遅延保険でほぼ十分。本土からバージン諸島など医療機関が充実していないような場所に行く場合は、旅行傷害保険も加入すると安心でしょう。ロードトリップの場合はトラベルクレジットカードの補償の対象外となるのでキャンセルが直前までできる宿泊先を予約しましょう。

海外旅行ならトラベルクレジットカード付帯の旅行キャンセル・遅延保険だけでなく、海外旅行傷害保険にも加入しておきましょう。

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