ミネアポリスはアートも食もすごくて、しかも買い物天国!なんと服に消費税なし!【ローカルが語る】

アメリカのメジャーな観光都市はだいたい訪ねたから、次はちょっと穴場的な旅行に行きたいけど、どこがいいのかな?最近猛暑が多いから、夏休みに涼しい場所でアートも食も買い物も楽しめて、しかも気軽に大自然にも触れられる場所はどこ?おすすめを教えてほしい。そんな疑問にお答えします。

中西部にあるミネアポリスなんてパッとしない地味な都市なんだろうと思ってませんか?地元だから贔屓していると思われるかもしれませんが、ミネアポリスは実は都会としてのアメニティがかなりすごいんです。ミュージアム多数、公園の数・クオリティはアメリカトップクラス、料理界のアカデミー賞をとったレストランもいくつもあり、洋服は消費税が無税で、自転車道はアメリカトップなんです!

ストーンアーチブリッジのある歴史地区にはかわいいレストランやカフェがいっぱい

この記事にはアフィリエイトリンクが含まれています。Tabindoは個人が無料で作成・管理しているブログです。もしよければこの無料リンクを利用していただけると嬉しいです。

目次

地球温暖化でもミネソタなら涼しい!?

ミネアポリスの気候

ミネアポリスは日本で言うと北海道の旭川くらいの緯度に位置しています。それならいつも涼しいのかというとそうではなく、内陸部であるためか夏はそれなりにしっかり暑く30℃を超える日が結構あります。絶対に涼しい場所を求めるなら山岳地帯やサンフランシスコなどがありますが、せっかく夏なんだからちょっと水遊びできるくらいの気温の日があった方が季節感が出ていいです。何しろ1万5千個の湖がある州なので、都会に居ながらにしてビーチ(湖の)に行くことができるのです。もちろん30℃超える暑い日は南部に比べると断然少ないです。

正直、最近は熱波で36℃みたいな日もあります。そういう日は例外です。さすが北部の州なだけあり、暑いのが嫌なら3~4時間ミネアポリスから北へ向かうと涼しくなります。スペリオル湖畔なら巨大な湖が空気を冷やしてくれるからです。私はこの暑い日もあるけど、その気になれば涼しい場所へ気軽に行ける距離感がとても好きです!

春秋は短いものの快適です。ミネアポリスの春は4月下旬から5月くらい。突然雪が解け地面を久しぶりに見ることができるようになります。5月の中旬には芝生が緑色になります。5月下旬、6月には春の花、初夏の花が咲き始めます。長い冬が終わり、嬉しそうな顔をして外を歩いている人が増えます。

秋は9、10月。9月の中旬から10月初めくらいが一番快適です。ミネアポリスの紅葉は10月中旬くらい。10月末ともなると氷点下になる日もちらほら出てきます。秋はお天気が崩れやすいです。

11月から4月上旬くらいまでは冬です。12月に降った雪はだいたいの場合3月まで地面に残っています。個人的にはミネアポリスの冬は曇り空でどんよりしているというイメージは私にはありません。すっきり晴れている日も結構あります。晴れている日の方が寒いです。曇りの日は暖かい空気が雲のブランケットでとどまってくれているような気がします。マイナス20℃みたいな日が1週間くらい続くのが、年に3回くらい襲ってきます。

ミネソタ州も地球温暖化の影響を受けていますが、アメリカの他の場所に比べると、温暖化による生活への影響が少なめです。中西部の都市がいくつも地球温暖化から逃れられる場所、全米ランキングに入っています。州都のセントポール(St. Paul)と経済の中心ミネアポリス(Minneapolis)で成すツインシティや、北部のスペリオル湖畔の港町、ダルース(Duluth)は狙い目だそうです。ミネソタが地球温暖化に強いのは元々が寒冷地であることと、海がないことが理由かと思いますが、それでも五大湖のスペリオル湖の気温は上昇してきています。洪水なんかもたまに起こりますが、春の雪解け水の洪水対策はかなりしっかりしてあるので、水害には強めなのかもしれません。

観光ベストシーズン

観光に一番向いているのは夏!6月から9月上旬にかけてです。お天気もいいし、蒸し暑い日もありますが屋外イベントも多く、日も長いしたくさん楽しめます。

秋には黄葉、紅葉を楽しむことができます。特に南部やカリフォルニアに住んでいる方などは紅葉を見て感動される方が多いです。秋は日中は快適でも夜は寒くなるので防寒対策が必要になります。キャンプするにはとてもいい季節です。

冬でも観光できます!ミュージアムや買い物など屋内型の観光が快適ですが、冬ならではの観光もあります。凍った湖でアイススケート、アイスフィッシング、市内のゴルフ場でクロスカントリースキー、近くの公園でそりやスノーシューなど。ちょっと足を延ばせばクロスカントリースキーができる州立公園やファットバイクコースも楽しめます。

アート系の観光

ツインシティには劇場が多数あり、活発なアートシーンが繰り広げられている

ツインシティには数多くの大小の劇場があります。ガスリー(Guthrie Theater)やオードウェイ(Ordway Center for the Performing Arts)、チルドレンズ・シアター(Children’s Theater Company)が大きな劇場です。他にも中小サイズの劇場が多くあり、パフォーマンス・アートをしっかり楽しむことができるのです。メジャーなシアターよりも、独立系のちょっと味のある劇団を見たいという方にはサザーン・シアター(Southern Theater)、ミックスド・ブラッド・シアター(Mixed Blood Theater)、ジャングル・シアター(Jangle Theater)もおすすめです。ミネアポリスからは少し運転しますが、車があるならチャナッセン・ディナー・シアター(Chanhassen Dinner Theaters)などもおすすめです。ブロードウェイに興味のある方はミネアポリスダウンタウンのオーフィウム・シアター(Orpheum Theater)へどうぞ。ミネソタの歴史をテーマにした劇を見たいならヒストリー・シアター(History Theater)へ向かいましょう。

ミュージックシーンもミネアポリスは活発です。何しろミネソタはプリンスボブ・ディランを輩出した場所です!プリンスがかつてパフォーマンスしたというファースト・アベニューは外から見て写真を撮るだけでも記念になります。プリンスのファンでなくても、プリンスの博物館、ペイズリー・パークを訪ねてみるのも良いでしょう。ペイズリー・パークは彼の住居であっただけでなく、スタジオ、ライブ会場としても利用されていました。現在もライブなどのイベントは行われています。ミネアポリスは冬が厳しいせいか、夏は屋外でなるべく過ごす人が多いです。屋外席のあるレストランでのライブミュージックで気軽に音楽と食事を楽しむこともできます。ミネソタ大学のキャンパス内にあるノースロップ(Northrop)ではモダンダンスのショーや、バレエ、トークなども行われます。

ミュージアムも自分の好みに合わせて選ぶことができる

ミルシティ地区

ミュージアムもたくさんあります。ミネアポリス美術館(Minneapolis Institute of Art)は入場料は好きな額を寄付する仕組み。現代アートが好きならウォーカー・アート・センター(Walker Art Center)へどうぞ。隣接するスカルプチャー・ガーデンは入場料無料で、ミネアポリス観光では絶対外せないスプーンにチェリーが乗っているアートを見ることができます。ここで遠近法を利用してチェリーを食べたり、つまんだり、スプーンに座っているように見せて写真を撮るのが人気です。歴史好きにたまらないのが製粉都市博物館(Mill City Museum)。ミネアポリスが生まれた場所の製粉工場跡地を利用したおしゃれな博物館で、ストーンアーチブリッジとともにとてもかわいらしい地域です。他にもスウェーデン美術館(American Swedish Institute)とロシア美術館(Museum of Russian Art)もおすすめです。お隣のセントポールに行くと触って体験型の科学博物館(Science Museum of Minnesota)は大人にも子供にも人気。目の前で竜巻ができる様子を体験できる(安全です)コーナーなどは大人気です。10歳までのお子様連れならミネソタ子供博物館(Minnesota Children’s Museum)へどうぞ。ミネソタのことをもっと知りたければミネソタ歴史センター(Minnesota History Center)へ。深い歴史を考えさせられるような展示もあり、おすすめです。ミネソタ大学セントポールキャンパスにあるベル・ミュージアム(Bell Museum)は自然史博物館です。私はミュージアムの外にあるミネソタの大草原に原生する草花を使ったお庭も大好きです。開花は6月から始まりますが、一番、お花がきれいなのは7月~8月初めです。

グルメ、買い物も楽しめる

食べ物もけっこうすごい!

2019年にはヤング・ジョニ(Young Joni)というミネアポリスのレストランが、全米で権威のある料理界のアカデミー賞と呼ばれるジェイムズ・ビアード賞(James Beard Foundation Award)を受賞しました。韓国系アメリカ人のシェフ、アン・キムさんは他にもお店を展開していて、どのお店もとても美味しい!ミネアポリスにお越しの際はぜひ、立ち寄ってください。他にもハンバーグの中に熱々のチーズを入れたハンバーガー、ジューシー・ルーシーはなんとミネアポリスが元祖で、元祖のお店で食べたいなら5ー8クラブまたはマッツ・バーで食べることができます。高級なレストランもいくつもありますが、エスニック料理を食べたいなら、ベトナム、モン(ラオスやタイに住んでおられた方々)、ミャンマー、ソマリア、エチオピア、エリトリアからの難民の方々も多く住んでおられるため、本格的な東南アジア料理やアフリカ料理も楽しむことができます!気取らないベトナム料理ならセントポールのユニバーシティ通り沿い、ミネアポリスならニコレットモール通り沿いに何軒もあります。ちょっとおしゃれにしたいならラオス料理のカルナ(Khalunaがとてもおしゃれで、おいしかったです。座席もゆったりめにとってあり、長居しても大丈夫な雰囲気です。おしゃれでおいしいベトナム料理ならハイハイHai Haiが)人気です。ただ、座席は詰めて配置されているので、混雑しているとあまりゆっくりできる雰囲気ではありません。屋外座席もあり、夏はその方がゆったりできます。日本料理もちゃんとあります。角の店Kado no Mise)は併設している完全予約制の懐石料理のお店、懐石フルカワKaiseki Furukawa)とともに、ミネアポリスの日本料理のレベルを上げたレストランと言えます。もう少し気さくな日本料理ならキャッチKyatchi)(元野球選手がオーナーだそうです)やゼン・ボックスZen Box)が人気です。

服の調達はぜひミネソタで!(ユニクロはありません)

さらに洋服の調達なら全米最大の屋内型モール・オブ・アメリカがおすすめです。ミネソタはなんと服には消費税がかからないのです!暖かい服を購入できないとケガや命に関わる気候だからでしょうか?しかもモール・オブ・アメリカは空港のすぐ近くで、電車で気軽に来れる距離です。なのでコロナが広がる前はアジアからの旅行客の方々も多く、買い物を楽しんでおられるのをよく見かけました。アメリカで人気のブランドならほぼそろっていますが、ユニクロは残念ながらありません。最近、モール内にビアード・パパもオープンしました。しかし日本なら180円のシュークリームがなんと一つ4ドル!ブランド化とアメリカの物価の高さのせいなんでしょうか・・・。ここは屋内型モールなので、お天気に関係なくショッピングを楽しめるだけでなく、遊園地やミニゴルフ、映画館もあります。

治安は他の大都市と同じく、2020年より下降気味

治安は他の大都市と同じくらい

ミネアポリスは基本的には治安は悪くありませんが、残念ながら2020年より安全面が下降気味です。パンデミックと暴動が重なったことが原因でしょうか?しかしこれは他の大都市も全く同じ傾向がみられるのでミネアポリスに限ったことではありません。基本的な安全対策はどこにいっても同じで、できれば夜中に一人で出歩かない、車は人通りのあるところにとめて、外から見えるところに貴重品と間違われるようなものは置かない、事前に治安の悪い地域を調べて避けるなどの対策をするしかありません。

公共の交通機関はラッシュアワーは問題なく使えるのですが、電車内でたばこを吸う人がいたり、ごみを散らかす人、音量を上げて音楽をかける人など、コロナ前よりマナーが悪くなったと感じていました。2023年になり心なしか改善してきたような気がします。最近はタバコやマリファナを吸っている人は車内にはいないし、たまに警察官の方がパトロールされているのを見かけます。ラッシュアワー以外のときは私は電車は使わないようにしています。バスは運転手さんがいるので、治安はは電車より良い(一部の地域を除き)ですが、夜遅くなるようならライドシェアをお勧めします。

脅されたら抵抗せずに渡せる用のお財布を一つ用意しておくと安心です。期限切れのカードや20ドル札を入れておくとよいでしょう。引っ張ると警報がなる防犯ベルもお守り代わりに持っておくとよいかも。私は電池がなくなってきたらお知らせしてくれる防犯ベルを使っています。幸い一度も必要になったことはありませんが、あるだけで少し安心できます。

治安の悪い場所は

観光客が行きそうなところではダウンタウン、アップタウン、ミネソタ大学周辺、セントポールのダウンタウンがバーやレストランが多く活気がある分、窃盗や強盗など少なからず起きています。バーが多いところは夜遅くまで人がいるから犯罪者もやってくるのかな、と思います。ライトレールはどちらかと言うとミネアポリスとセントポールを結ぶグリーンラインの方が、ブルーラインより治安が悪めかと思います。グリーンラインならセントラル駅付近が大きなバスターミナルにもなっており、人が集まるせいか治安が悪めです。私は以前、セントラル駅が最寄りの駅で利用していたのですが、ホームで見知らぬ白人男性に蹴られるという嫌な体験をしました。

ブルーラインだとフランクリン駅、レイク駅はホームレスの方が多いので慣れない人はびっくりするかも。暴力的な犯罪も起きニュースになることがあります。レイク駅はお店もたくさんあり活気がある反面、貧困が問題となっている地域でもあります。夜になるとウェアハウスディストリクト駅周辺ニコレットモール駅はバーが多い地域なので治安が怪しくなります。

基本的な防犯対策

私はライトレールの駅で突然蹴られた以外は犯罪といったようなことには遭遇していませんが、以下のことに気を付けています。

  • なるべく日中に行動。
  • 夜に行動するときはいわゆる犯罪のホットスポットと呼ばれるような場所は避ける。
  • 電車内で携帯電話をいじるときはいきなり手からもぎ取られないような角度でいじる。全米各地で電車でドアが閉まる直前にもぎ取ってダッシュする窃盗が起きていると聞いたからです。
  • 電車内ではバッグも同じようにもぎ取ってダッシュされないような位置に持つ。
  • イヤホンは外では使用しない。
  • 友達と夜遅くまで外出したときはできれば車まで一緒に歩いてもらう。誰かが遠くに駐車していたらそのまま自分の車にのせて、その人の車のあるところまで送る。
  • 車に乗ったら即ロックをかけてなるべく速やかに発車する。
  • キャッシュは最低20ドルは持っておく。
  • ちょっと不安になるような場面では防犯ベルはいつでも引っ張れるよう手に持っておく。
  • 外出先から自宅に戻る際に、これから帰宅する旨をメッセージしておく。

基本的には周りに注意を払いながら行動するにつきるように思います。20年以上アメリカに住んでいますが犯罪にあったことはないので、この対策が功を奏しているのかもしれません。

まとめ

ミネソタは観光地として有名なわけではないので、旅行先として外されがちな場所ですが、実は素敵な場所なのです。実際に訪ねてくれた家族や友人はとてもエンジョイしてくれて、メジャーな観光都市よりもまた訪ねたくなるような場所だと言ってくれています。アメリカの主要観光地は体験済み、またはちょっと穴場的なゆっくりした観光をしたいなら、ぜひミネソタ州をご検討ください!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次