シカゴにチャイナタウン!?実はリッチな歴史が隠されていた!~エスニック・タウンを訪ねる旅シリーズ。チャイナタウンの観光必見スポット7選!

Photo by Tabindo

シカゴのチャイナタウンは行く価値あり?安全性はどうなのか気になるから教えてほしい。チャイナタウンの見どころや美味しいお店も教えてほしい。

シカゴにはチャイナタウンというイメージはありませんが、チャイニーズアメリカンの歴史を学べる博物館もあり、おいしい中華料理もたくさん!うれしいことに歩いて周れるサイズで治安も悪くなく、公共の交通機関でもアクセスしやすく、女性でも安心して観光することができます。

目次

基本情報

Google Maps

チャイナタウン行き方

シカゴのチャイナタウンは東にシカゴ川、西側にクラーク通り、北の境界は18番通り、南は州間高速道路であるインターステート55を境界とした地域です。シカゴのミレニアム公園などの中心地から、わりと近いです。ライドシェアを利用するよりも公共の交通機関が便利です。ミレニアム・パーク付近からならステート通りで南行き62番のバスに乗りチャイナタウンへ。約20分で到着です。電車ならレッドラインが一番便利です。ワシントン駅またはモンロー駅からレッドラインに乗り、サーマック・チャイナタウン(Cermak-Chinatown)まで乗車時間は10分弱です。駅を出るとチャイナタウンが電車の進行方向の右手にあり、赤い提灯やゲートが目印です。この駅付近には公共の駐車場もありました。うれしいことにレストランによっては、この駐車場の割引をしてくれるところもあるようです。

安全性

ニューヨークやサンフランシスコと比べるとこじんまりしているものの、わりと活気のあるチャイナタウンです。私は日中に歩きましたが、安全面では全く問題を感じませんでした。ポートランドやバンクーバーと比べ、ホームレスの方も全く見受けられず、裕福な地域ではないものの貧困が集中した地域といった印象はありませんでした。ただミュージアムに行くと、中から従業員が出てきてドアを開けてくれたので、通常は施錠しているのかな、と思いました。コロナの影響で各地で犯罪が増えたし、アジア人への反感も強くなったのでその影響なのかもしれません。公共の交通機関も問題はありませんが、レッドラインは空港へ行くのに利用するブルーラインと比べると、車内でのマナーが今一つでした。タバコを吸っている人がいたので、別の車両に移動したのですが、なんとその車両でも電子タバコを吸っている若者がいました。

チャイナタウン内での移動

シカゴのチャイナタウンは足腰に問題がないなら、うれしいことに十分に徒歩で周れるサイズです。自転車レーンや自転車をとめるラックは見当たらなかったので、自転車はおすすめしません。徒歩か車での移動がよいでしょう。

歴史

シカゴのチャイナタウンは西海岸でのアジア人排斥の運動から逃れるため、または大陸横断鉄道の建設が終わり、鉄道工事の仕事に従事していた中国系の方々が仕事を失ったため職を求めて、シカゴに移動してきたことが起源です。新たに到着する移民の方々をサポートするため、血はつながっていなくても名字の同じ方々が集い、家族として助け合っていたそうです。1906年のサンフランシスコの震災で家を失った中国系の方々がシカゴに次々と到着すると、こういった家族会が新しい方々を歓迎し、シカゴへの移住を手助けしたという歴史があります。元々はループのあたりに居住しておられたそうですが、中国人排斥の法律が更新されて中国人への反感が強くなってきたこと、人種差別などにより中国系のビジネスは税金を高く設定されり、ループの辺りの賃貸料金が上昇したことなどから、現在のチャイナタウンに徐々に中国系の方々が移り住んでこられたそうです。

観光スポット7選

1.チャイナタウン・ゲート

チャイナタウンに来たなら必ず、チャイナタウンのゲートで写真を撮るのが定番です。どこのチャイナタウンに行ってもゲートがあり、目印となります。駅から出てすぐ、サーマックとウェントワース通りの交差点にゲートを見つけることができます。写真は駅からチャイナタウンに向けての撮影がおすすめです。

2.プイタック・センター(Pui Tak Center)

1928年に完成し、チャイナタウンのシティ・ホールとしての役割を果たしてきた歴史的な建物です。中国の建築物に詳しい建築家がいかなったため、(おそらく)白人の建築家たちが、中国建築の文献を学んで西洋と中国の建築スタイルを融合したデザインとなっています。当時のシカゴ・トリビューンでもアメリカで中国人によって建てられた最も優美で費用のかかった建物として取り上げられています。英語学習を含め、新しく到着した移民へのサービスや学校、信仰の場、集会場として、地域の中心地として利用されました。1988年に、違法の賭博の全米の本拠地となっているとして踏み込み捜査が行われ、連邦政府に建物や金庫にあったお金が没収されるという歴史もあります。そののちに教会がこの建物を政府より購入し、現在も移民の方々へのサービスの中心となっているそうです。

プイ・タック・センター 

3.ナインドラゴン・ウォール(Nine Dragon Wall)

駅を出てすぐのところに北京にある9頭の龍の壁を模したオブジェというか壁が設置されています。写真を撮るスポットとなっていますが、個人的には柵で囲ってあるのが残念でした。

4.シカゴのチャイニーズ・アメリカン博物館(Chinese American Museum of Chicago)

チャイニーズ・アメリカン博物館(Chinese American Museum of Chicago)はチャイナタウンの歴史を学ぶには欠かせません。26番通りにちょっと入ったところにあり、二頭の獅子が目印です。料金は大人8ドル、学生とシニアが5ドルの寄付を控えめにお願いされます。十分8ドルの価値があるミュージアムです。1階は実際にシカゴに在住していた中国系の方々が本土から持ってきた家具やアート、金鉱で働いていたころの道具や生活用品が展示されています。2階に行くと歴史を学べる映画が上映されており、テーマに沿った展示がされています。歴史を伝えるのにはとても大切なミュージアムなので、ぜひ訪れて応援してあげてください。私が訪れたときは平日だったためか、とてもすいていてアットホームなサービスでした。

5.ピング・トム記念公園(Ping Tom Memorial Park)

シカゴ川沿いにあるとても静かな公園で、中国スタイルのパビリオンが設置されており、ボートのレンタルや跳ね橋を見ることができます。18番通りの橋げたには素敵なミューラルがあるので、ぜひ訪れてほしい場所です。夏には毎年、ドラゴン・ボート・レースが催されるそうなので、日程が合うならぜひ。駅から道に塗られている赤いラインを歩いていくと、公園にたどり着きました。

この公園ができたきっかけですが、1960年代に高速道路の建設でチャイナタウンにあった、二つの公園が失われたことから、地域の人々が公園を求めて何十年も運動を続けます。地域の有力者であったピング・トムさんが不動産会社を設立し、この土地を購入してチャイナスクエアを建設。その土地の一部を公園にしたのがピング・トム記念公園です。郊外へ移り住む傾向があった60年代や70年代は各都市で高速道路建設がすすみ、都心にあるエスニック・コミュニティが寸断されたものです。この公園はまさしくそんなコミュニティの強さを象徴するものだと感じます。

ピング・トム記念公園 

6.チャイナタウン・スクエア・プラザ(Chinatown Square Plaza)

駅から出てすぐに干支をテーマにした広場があるのが目印です。2階建ての屋外ショッピングモールとなっており、多くのレストラン、カフェ、雑貨店、アジアン・コスメティック・グッズのお店や美容院まであります。週末は観光客やショッピングで訪れる地元の方々でにぎわっています。

7.チャイナタウンに来たなら、食!おすすめレストラン

チング・シャング・ユアン餃子店Qing Xiang Yuan Dumplings)シカゴで一番おいしい餃子が食べられるとして有名なお店です。飲茶ならシカゴで何軒か展開しているミングヒン・クイジ-ンMingHin Cuisine)は一日中、飲茶を楽しむことができます。人気店なので待ち時間を覚悟して挑んでください。ローカルによると人気アイテムは美味しいけれど、他のアイテムは日によって質にばらつきがあるそうです。一人30~50ドルくらいの予算でしょうか。トリプル・クラウン・レストラン(Triple Crown Restaurant)フェニックス・レストラン(Phoenix Restaurant)も飲茶を楽しむことができ、お値段も手ごろです。

ウェントワース・シーフード・ハウス(Wentworth Seafood House)は小さなお店ですが、海鮮料理が新鮮でおいしいと評判です。実はおいしい飲茶も食べることができます。飲茶の小皿のサイズが5種類もあり、お一人様飲茶にも向いているかも。家庭的な料理や麺類をいただきたいならヤミー・ヤミー・ヌードル(Yummy Yummy Noodles)鍋料理ならハッピー・ラム・ホット・ポット(Happy Lamb Hot Pot)。おいしいラーメン屋さんならストリングス・ラーメン(Strings Ramen)がおすすめです。一番人気は豚骨ラーメンです。チャイニーズ・ベーカリーならチウ・コン・ベーカリー(Chiu Quon Bakery & Dim Sum)。2階で飲茶もしていますが、このお店はベーカリーが有名です。特にエッグタルトが有名で店内には有名人が訪れた写真が掲載されています。暑い日にチャイナタウンを訪れたなら、そこら中にバブルティーのお店もあります。どこも味は大差ないようです。アイスクリームの有名店はレジェンド・テイスティ・ハウス(Legend Tasty House)で、目の前でアイスクリームを巻いて作ってくれます。抹茶やパッションフルーツなど見た目もかわいいアイスクリームは6ドルほどです。

ストリングス・ラーメンにて 

まとめ

チャイナタウンはアメリカのあちこちにあるので、アジアン・フィックスが必要な時にとても便利です。チャイナタウンというと食べ物にばかり注目してしまいがちですが、こうして歴史を掘り下げてみるものとてもよい勉強になります。中国人の方々が受けた差別は壮絶なもので、彼らが権利を勝ち取るために尋常でない努力をしたことは、その恩恵を受けている在米日本人の方にもぜひ知っていただきたいことです。次回、アメリカの都市を訪れるときはぜひ、チャイナタウンで食べるだけでなく歴史にも触れてみましょう。

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この記事を書いた人

ミネアポリス在住。アメリカの大自然や多文化に魅了された旅ブロガー。アウトドア系の旅行が特に好きで一人旅も多い。ちょっと怖がりなのでそれを克服する動機としてブログ開設。小心者の視点からのブログで同じような性格の女性にもアメリカ旅行を身近にしていきたいと願っている。

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