7月の緊急オーロラ速報!夏にアメリカ本土でオーロラ?急遽、オーロラを求めて行った先に待っていたものは

aurora borealis

夏なのにオーロラ?!しかもアメリカ本土で?いったいどういうことなのか教えてほしい。実際オーロラは見れたのか?

オーロラって言うとすごい寒い場所で、凍えながら待つイメージなので、夏でも見えると言うと驚かれます。実はオーロラは季節や昼夜を問わずに現れる現象で、夏でもオーロラを見ることはできるのです!ただし暗い空でしか見えないので、日の長い夏はオーロラを見れる時間帯が大幅に減少してしまいますが、夏はオーロラを待つのが快適なのでチャンスがあるときはチャレンジしないと損です!

目次

7月の緊急オーロラ速報!夏にオーロラ?

太陽の活動が特に活発なのは春分や秋分の日の辺りなので、確率的には3月と9月が一番狙い目になります。オーロラというと冬のイメージがあるのは、やはり冬の方が鑑賞できる確率が高いからです。その理由は夏は日が長いから。オーロラは発光現象なので、太陽が出ているときには見ることができません。日中に花火をしても見えないのと同じです。

旅人が居住しているのはアメリカ北部、ミネソタ州です。アラスカや北欧のような白夜はありませんが、緯度が高いため夏は日が長いです。例えば6月21日の夏至のミネアポリスの日の出は夏時間で5:26 AM、日没は9:03PMです(標準時間だと1時間マイナスしてください)。つまり日照時間は合計15時間半。さらに日の出、日没前後の1時間くらいはうっすら明るいことを考えると、夏場はせっかくオーロラ現象が起きても目に見えない時間帯が多いことがわかります。

東京の夏至は日の出が4:25AM 、日没が7:00PM、日照時間は14時間34分でした。

これに対して12月21日のミネアポリスの冬至の日の出は午前7:48、日没は午後4:33となります。日照時間は8時間46分断然、暗い時間が長くなるのです!

ちなみに東京の冬至の日の出は6:46AM、日没は4:31PMで日照時間は9時間44分。

地球の温暖化による影響なのか最近では夏の森林火災がとても増えています。去年はカナダで起きていた森林火災の煙がミネアポリスまで届き、霞がかかっている日が何日もありました。これも夏にオーロラを見るのが難しい要因の一つです。

それでもタイミングが合えば、夏でもオーロラは見えます。夏のオーロラ鑑賞のいいところは待っていて寒くないこと、凍結していないので夜道の運転が楽なことです。暗い雪道を運転していって、凍えながら待って、それでもオーロラが見えないと心が折れます。夏ならそこまで折れないのです。

私もこのほどオーロラを見れるチャンスがあるということで、急きょ、オーロラを求めて出かけてきました。その先に待っていたものはオーロラではなく人の優しさでした。そんな体験談も下に載せていますが、まずは夏のオーロラ鑑賞について解説していきます。

どうすれば夏にオーロラを見るチャンスを増やすことができるのか

ではぜひ夏にオーロラを見たい!と思われた方。夏にオーロラ鑑賞するにはコツが必要です。このブログ記事でオーロラ鑑賞の基本を説明しているので、こちらも参考にしてください。

ざっと説明すると以下がポイントです。

  • オーロラ予報のアプリをダウンロードしておく
  • 主要なインデックスはざっくり知っておこう
  • 普段からオーロラ鑑賞スポットはマップに保存しておこう
  • ソーシャルメディアのオーロラ鑑賞グループを活用して情報収集しよう
  • チャンスのある日はフットワークは軽く

オーロラ予報のアプリをダウンロード

オーロラは見たいけど、オーロラ予報が理解できないという方。私もそうでした。今でもあやふやな時があり、自分のブログを見て読み方を確認しています(笑)。そういう方でもアプリなら確率も示してくれるので、気軽にオーロラ予報を読むことができます。オーロラを見れる確率が高い時は、アラートで教えてくれますが「今から1時間以内」くらいのタイムスパンなので、よほどオーロラ鑑賞に適した場所に住んでいない限り、それから出かけても間に合いません。

大切なのは今日の予報です。だいたい日中のうちに今晩はチャンスが到来か、というのはわかります。長期的なKPインデックス予報はあまりあてになりません。遠い宇宙で起こることを予想しているので、地球に到達する頃には予想とは違う結果になっていることが多いからです。短期の予報はもっと正確になります。太陽からオーロラに必要なエネルギーが地球の方向に放射されて、そこから地球に到達するまで数日、遅くてもうちょっとかかります。短期予報はこのエネルギーが放出されてからの予想なので、長期予報より断然お役立ちです。当日予報だと、さらに正確になっていく。まだ超初心者だったころに、長期予報を見て週末旅行を企画し、寒い中、カナダ国境付近でキャンプをして凍えました。今からすると、まったくもって情報収集不足で無駄な努力でした。

私が愛用しているのはMy Aurora Forecastというアプリです。KP指数とオーロラを見れる確率がすぐに見れて、雲がどのくらい出ているかも見ることができます。

主要なインデックスをざっくり知っておこう

アプリでの予想確率が低くても見えることはあるし、逆に高くても見えないことはあります。アプリのアラートだけに頼らず、簡単なオーロラ予想数値を知っておくと便利です。無駄な努力が減ります。初心者でもわかりやすいのは以下です。

  • KP指数(KP Index)
  • オベーション・オーロラ予報(Ovation Auroral Northern Lights Prediction)
  • Bz
  • Bt
KP指数(KP Index)

太陽が放出したエネルギーが地球の磁場を乱す強さの指数。9に近いほど広範囲でオーロラを見れる可能性が高くなる。

オベーション・オーロラ予報(Ovation Auroral Northern Lights Prediction)

現在オーロラが現れている場所とその後の短期予報をマップで示してくれます。米国海洋大気庁(NOAA Space Weather Prediction Center)が予報を公開しています。天気予報の雨雲レーダーのような感じで利用できます。色で示されているオーロラが自分のいる地域にかかっているとオーロラを見れるチャンスがあります。

Bz

太陽風の向きを示しています。マイナスだと太陽風が南に吹いており、地球の磁場に衝突しオーロラが発生します。この指数はほぼライブで起こります。Bz指数がポジティブの間は可能性は非常に低いので、屋内、車内で休憩しても問題ありません。

Bt

太陽風の強さを示しています。ポジティブだと強い発光が期待できます。

オーロラ鑑賞スポットは事前にマップに登録しておこう

オーロラが見れるかも!となって慌てて見えそうな場所を探していたら、間に合わなくなります。普段から情報収集してオーロラ鑑賞に適していそうな場所はマップに登録しておきましょう。以前のブログにも書きましたが、基本は以下です。

  • 安全に車を停めて鑑賞することができる
  • 光害がなく暗い
  • 北の空に遮るものがない
  • 今晩、雲、霧、煙がない
  • 以前に他の人がオーロラ鑑賞に成功した

北の空に遮るものがないのは大きなポイントです。高台、平野、湖の南側など。大きな湖の南側のボートを上げ下ろしする場所は車も入れるので、よいスポットです。都市に住んでいると光害がない場所まで運転していくのはかなり時間がかかります。やはり他の人が成功した場所は、成功する確率が上がるでしょう。普段からの情報収集でこういう場所を集めておき、あとはアプリでそのロケーションの雲の状況を確認しましょう。さらに天気予報で霧が出ていないか、煙については普段から地元のニュースを見ていればだいたいわかります。天気予報の大気汚染状況も手掛かりになります。もちろん、安全が第一。見渡しがいいからと言って、危ない場所に入ったり、他の車に衝突されるような危険がある場所に車を停めるのはやめてくださいね。例えば冬だったら凍った湖は光害がなくていいけれど、湖の上まで行くのはちゃんと氷の厚さが大丈夫な時だけにしましょう。

ソーシャルメディアのグループを活用

オーロラを一度は見てみたいという人はいっぱいいます。アメリカの北部の州に住んでいると、実際に情報収集して根気よく何度もトライすれば見ることができるので、オーロラ鑑賞を趣味にしているオーロラ・ハンターと呼ばれる人々の情報交換のグループがあります。特に自分の住んでいる市のグループだと、とてもお役立ちです。Facebookでオーロラ、○○市などでグループを検索して、見つけたら登録しておきましょう。かなり慣れた人達もグループにいるはずです。そういう人たちが活発に投稿をするような日は狙い目です。オーロラ鑑賞のスポットも教えてくれることもあるので、そういう場所を地道にマップに登録しておくとよいですね。

フットワークは軽く

せっかく色々な条件がそろってオーロラを見るチャンスが来た時に、一番のバリアとなるのはフットワーク。見れる可能性があるといってもどうせ無理とか、見えるかどうかわからないのに運転したくないとか、そういうことを言っているといつまでたっても見れません。確実に見れないなら動きたくない方は真冬にアラスカやカナダにでもオーロラ旅行に行けばよいでしょう。ちなみにアラスカやカナダのオーロラのホットスポットに行けばかなり確率は増えますが、それでも絶対見れるわけではありません。なので遠くまで行って確率を増やすか、近場で何度もトライして確率を増やすかのどちらかです。

私もどうせ見えないだろうと動かなかった時が何度もあります。その夜はめったに見られない鮮やかなオーロラが観察されて、悔しい思いをしたものです。

夏のオーロラ鑑賞、持ち物

実際に夏にオーロラ鑑賞に出かけてあると便利だなと思ったものをここに紹介します。一部、アフィリエイトのリンクが含まれています。

  • スマホ。オーロラ予報をチェックしたり、FBグループの人のオーロラ発生のアップデートを見るのに必要。
  • 虫よけスプレー(基本、水のある場所には蚊がいます)
  • カメラ(人間の目で見えないオーロラを捉えてくれるので、空が怪しそうな雰囲気だったら写真をとってみましょう。)
  • 三脚(オーロラの光を写真に取り込むためにはシャッタースピードを遅くする必要があるので、手で持っての撮影は手振れが起こってしまいます。)
  • 折り畳みのキャンピングチェア。リクライニングできるタイプならさらに快適。
  • ヘッドランプ。赤い光に設定できるならさらによし(目が光りに慣れないのでよい。)
  • 水分とスナック
  • トイレグッズ(非常用にあると便利。待ち時間は何時間にもわたることがあります。)
  • オーロラが見えなくても星空やドキドキ感を楽しむくらいのへこたれない心意気!

7月の緊急オーロラ速報で動いた結果

2022年7月22日、今晩オーロラが見える可能性があるかもとフェイスブックのオーロラグループの投稿が活発になってきたので、普段はチェックしないフェイスブックをこまめにチェックしていました。なんとKP指数が6に達する短期予報で晴れていて雲がないとのことで、事前にめぼしをつけておいた光害の少ない場所へ向かうことに。KP指数4くらいならたまにあるのですが6はかなり稀です。オーロラの確率が高くて、しかも快晴で、さらに都合のいいことに週末とはかなりのラッキーチャンスです。

実は問題は夜道の運転。小心者の旅人は夜道の運転が苦手。しかも行ったことのない場所で田舎道というとかなり暗いし、動物が飛び出してくることもあるかもと不安に感じながら準備を始めます。ところが三脚と虫よけスプレーが見つからず、探すのに時間を取られ出発が遅れました。三脚はあきらめ、途中、ガソリンスタンドに立ち寄って虫よけスプレーは購入。

自宅から一時間半ほどかけて光害が少ないと言われている自然保護区に到着します。途中、霧が出ている箇所があり怖気づいてUターンしたくなったのですが、真っ暗な田舎道でUターンするのもびくびくもので(側溝に落ちたらどうしよう、とか急に車が来て事故になったらとかとにかく心配性なのです)、ちょっぴり震えながら目的地まで突っ切りました。自然保護区に到着し夜のビジターセンターの駐車場で少し心を落ち着けます。ここで帰ったら元も子もないと、とりあえず動き出す。数分運転すると、車が数台停まっている場所があったので、そこに車を停めて不審者のようにそこにいる人たちに近づき、オーロラを待っているのかきいてみました。

女一人で不安だったので、厚かましくもそばにいてもいいかと聞くと快く受け入れてくれました♡。母娘と娘さんの婚約者の家族連れだったのですが、お母様と婚約者さんはオーロラ経験者ということで、どの方向を見たらいいのか、オーロラの出現初めはどういう風に見えるのかを教えてくれました。私が到着する30分ほど前に少しオーロラの出現しかけの様子があったとのことで、期待が高まります。

オーロラ経験者の二人がちょっとしたコツを教えてくれました。

  • 北を向いて地平線のあたりを見よう。緯度が低い本土ではオーロラは地平線辺りに見えることが多い。
  • まぶしい光を見ると目が光に慣れてしまい、オーロラが見えにくくなるので車が来たら目を背けよう。
  • オーロラの出始めはスポットライトのような白っぽい光の線が見えるらしい!
  • 肉眼よりカメラの方がはっきりオーロラを写せるから、写真を撮ってみよう。

大学生らしきグループが到着。フレンドリーなグループで色々オーロラについての話が弾みます。彼らは早々にあきらめて帰っていきましたが、ワイワイ楽しそうでした。

オーロラは見えないものの、天の川が美しく輝いていました!私のカメラではうまく写真が撮れないでいると、最新のiPhoneを持っている娘さんが、天の川の写真を送ってくれて「せっかく来たんだから、自分でこの写真を撮ったといって皆に見せるといいよ」と言ってくれました。優しいなぁ~。

合計1時間くらいいましたが、KP指数も下がってきたしBzもポジティブなままなので、ご家族連れが諦めて帰るということなので、暗闇とコヨーテの群れの鳴き声に怖気をなした私も帰ることにしました。

無事に帰宅後、フェイスブックのグループをチェックすると続々とオーロラの写真が投稿されていました~。どうやら私が到着前にオーロラが見えたようです!さらに私が諦めて帰宅した後にもオーロラが姿を現してくれたようです。なんと私が行った自然保護区で撮影されたというオーロラの写真も投稿されており、今回は本当に惜しかった!

全くかすりもしなかった前回と比べると、かなり上達したもんだと自分を褒めてあげました。それに、オーロラには出会えなかったけど、人の優しさには出会えたオーロラ・ハンティングでした。一人で行ってもオーロラスポットなら他のハンターに会えるということもわかったので、次回はもう少し安心してトライできそうです。

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この記事を書いた人

ミネアポリス在住。アメリカの大自然や多文化に魅了された旅ブロガー。アウトドア系の旅行が特に好きで一人旅も多い。ちょっと怖がりなのでそれを克服する動機としてブログ開設。小心者の視点からのブログで同じような性格の女性にもアメリカ旅行を身近にしていきたいと願っている。

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