ボストンといえば名門校や歴史で有名だけど、観光のおすすめスポットを教えてほしい。
ボストンはアメリカ独立の歴史スポットが数多く凝縮して存在しています。観光のコースが赤煉瓦で示されているフリーダムトレールと発達した公共交通機関のおかげで簡単にウォーキングツアーができてしまうのがボストン観光の魅力。フリーダムトレールの16の観光スポットと他合わせて20の観光スポットに焦点をあてていきます!
ボストンの基礎情報
ボストンはアメリカの歴史の中で重要な役割を果たした大都市です。イギリスからの入植がはじまる前は、もちろんネイティブ・アメリカンの方々が暮らしていました。清教徒たちが乗ったメイフラワー号が近くの港、プリマスに到着。その後、街を形成しボストンと名付けます。
ボストン行き方
ボストンへ行くには飛行機ならローガン国際空港 (Logan International Airport)がなんと中心地よりたったの5マイルです。空港からはライドシェアやタクシーの他に3つの公共の交通機関の選択肢があります。アメリカJR的存在であるアムトラックでも簡単に近郊の主要都市から電車で行くこともできます。私はニューヨークからバスで格安で行きました。
- シルバーライン快速バス(Silver Line Rapid Transit Bus)はダウンタウン方面へは無料のシャトルバスでローガン国際空港のターミナルからサウス駅(South Station)まで行き、さらにレッドラインに無料で乗り換えることができます。だいたい10~20分に一本くらいの間隔で出発しています。ダウンタウンから空港へと乗るときは2.4ドルです。
- ブルーライン地下鉄(Blue Line Subway)へは空港の無料シャトル(22、33、55番のいずれか)に乗り、ブルーライン空港駅まで行き、ブルーラインに乗車してダウンタウン方面へ向かう方法です。2.4ドルで5~10分ほどの間隔で走っています。
- フェリーの乗り場が空港にあります!無料のシャトルで空港フェリーの駅まで行き、そこからフェリーに乗りRowe’s Wharf (South) または Long Wharf (North)まで行くのが一般的です。フェリーに乗っている時間は10分ほど。片道9.75ドルです
ボストンのベストシーズン
ボストンは北緯42℃。日本でなら室蘭市や苫小牧市などと同等の北緯となります。なので冬はそれなりに寒いです。ベストシーズンは6、7、8月が最高気温の平均が24.4℃~26.4℃と快適です。5月はショルダーシーズンでホテルなどが安くなると思いがちですが、何しろボストンには名門大学が多く、卒業式に出席するために大学生の家族が訪れるからか、ホテル代は安くないです。U.S. Newsによるとボストンのホテル代が安いのは冬だけのようで、春夏秋の価格はあまり変わらないようです。
ボストン内の移動
駐車場は高いし、渋滞もあるので、徒歩で周るか公共の交通機関やライドシェアを利用するのが便利です。MBTA(Massachusetts Bay Transportation Authority)がバスや地下鉄を運営しています。空港と観光地の多いダウンタウンをつなぐのはブルーライン、アムトラックのサウスステーションはレッドラインです。
ボストン豆知識
ボストンは独立の歴史と深く関わりがあることからアメリカの古都と間違われることがありますが、ボストンはマサチューセッツ州の州都です。歴史的重要性という共通点から京都市と姉妹都市です。他にも台北やバルセロナとも姉妹都市です。ちなみにアメリカの古都はペンシルベニア州フィラデルフィアです。
ボストン観光スポットおすすめ
フリーダム・トレール(Freedom Trail)は建国のゆかりの地を徒歩で周ることができる観光コースです。地面に赤い線やレンガで印がつけてあり(たまに線が消えている場所もあるので注意)、それをたどることで道に迷わずに観光できるという優れモノです。数々の史跡を見て周ることができ、ノースエンドやビーコンヒルも訪れる2.5マイルのコースです。スタート地点はボストン・コモンと呼ばれる歴史ある公園のビジターセンター前からが人気です。ガイド付きのツアーが催されています(大人16ドル、学生14ドル)。定番は建国の歴史をたどる歴史ツアーですが、その他にもテーマ別のツアーがあります。ハロウィーン前のひと月は魔女狩りなどボストンの暗い歴史をたどるランタン・ツアー、黒人の歴史の月である2月にはアフリカン・アメリカン愛国者ツアー、女性の歴史月である3月には改革に貢献した女性をテーマとしたツアーなど、何度か訪れて色々なツアーを楽しむことができます。他にも徒歩のツアーを行っているのはBoston by Foot、Boston Town Crier、Lessons on Liberty、Tour of the Freedom Trailです。
1~16. フリーダム・トレール(自由の道)の観光スポットはなんと16の見どころ!
- 1634年に造園のアメリカ最古の公共の公園であるボストン・コモン(Boston Common)は隣接するパブリック・ガーデンと合わせて楽しみましょう。天気が良ければ芝生に座ってピクニックもいいですね。
- 1798年に完成した、金色のドームが目印のマサチューセッツ州議事堂(State House)は青空のときに特にインスタ映えします。
- 1809年に建設されたパーク通り教会(Park Street Church)も歴史を感じさせます。
- 1660年に建設されたグラナリー墓地(Granary Burying Ground)にはアメリカ独立戦争の前触れともいえるボストン茶会事件の勃発に関わったというサミュエル・アダムスやイギリスに対する裁判にてアメリカの権利を見事に熱弁し独立運動の火付け役ともなったといわれる弁護士、ジェームス・オーティスも眠っています。
- 1686年建設のキングズ・チャペルと墓地(King’s Chapel & King’s Chapel Burying Ground)は歴史ある美しいチャペルだけでなく、メイフラワー号に女性として初めて乗船したメアリー・チルトンやマサチューセッツ州の第一代州知事であったジョン・ウィンスロップが眠っています。
- 1635年開設のボストン・ラテン学校(Boston Latin School Site)はアメリカで最古の公立学校で当時、無料で教育を男の子に提供しました。卒業生には雷は電気現象と証明し、のちにアメリカ独立宣言の起草にも貢献したベンジャミン・フランクリンを輩出しており、彼の像が学校前に建っています。
- 1718年建設のオールド・コーナー・ブックストア(Old Corner Bookstore)はボストン最古の本屋があった場所です。その後、出版社が入っていた時期もあったそうですが、残念ながら現在は本屋ではなくファストフードのレストランが入っています。
- 1729年建設のオールド・サウス集会所(Old South Meeting House)は現在は歴史博物館となっています。この場所はアメリカ独立運動が始まった場所と言われています。1773年12月16日、何千人もの群衆がここに集まりイギリスが紅茶に課した税金について熱く議論を交わしたのち、サミュエル・アダムスがボストン茶会事件の始まりを告げた場所です。
- 1713年に建設された旧州議事堂(Old State House)は1770年に起きたボストン虐殺事件、独立、大火を見守ったボストンの公共の建物としては最古の建造物です。中はちょっとしたミュージアムとなっています。
- 1770年、ボストン虐殺事件(Boston Massacre)を記念したモザイクが旧州議事堂のそばにあります。イギリスに対する不満が高まったことで暴動が起き、イギリス軍により民間人5人がこの建物の前で射殺され、イギリスと植民地であったアメリカの緊張がさらに高まっていき、後の独立戦争へとつながったのです。
- 1741年建設のファヌール・ホール(Faneuil Hall)は商業施設としてではだけでなく、集会所として様々な問題が討論された場所です。1764年にここでアメリカ人がイギリスから課された税金に反対運動を起こし、「代表なくして課税なし」というスローガンが生まれたと言われています。風見鶏が鶏ではなく金色のバッタなのも有名です。
- 1680年ころに建設されたポール・リビア邸(Paul Revere House)。彼は名の知れた金銀細工の職人でしたが政治活動でも活躍し、1775年4月18日、イギリス軍がサミュエル・アダムスとジョン・ハンコックを逮捕しようとしていることを伝えるために、馬を走らせた「真夜中の疾走」でも知られています。現在は植民地時代の暮らしの様子がわかるミュージアムになっています。
- 1723年にできたオールド・ノース教会(Old North Church)は真夜中の疾走の夜、ポール・リビアにイギリス軍が陸ではなくチャールズ川から来ていることを知らせるために、二つのランタンを灯した場所です。この真夜中の疾走から数日後に独立戦争が始まりました。
- 1659年頃、設立のコップス・ヒル墓地(Copp’s Hill Burying Ground)には真夜中の疾走でランタンを灯したロバート・ニューマンだけでなく、自由の身であった黒人の市民や職人たちが眠っています。
- 1797年完成、USS ConstitutionはUnited States Ship Constitutionであり、つまりアメリカ海軍船「憲法」という名前の船です。独立後に戦艦として造船されました。現在はミュージアムがあり、船の中を見学することができます。
- 1775年に起きたアメリカ軍とイギリス軍との「バンカー・ヒルの戦い」の場となった丘に、戦いを記念して1825年から十年々もかけて建てられた巨大なオベリスク、バンカー・ヒル記念碑(Bunker Hill Monument)は今もその偉大な姿をとどめています。
17. ビーコン・ヒル(Beacon Hill)
ボストンで一番古い街並みが素敵な地区です。ボストン・コモンの北側、州議事堂やパーク通り教会がある地区です。一番絵になるのはエーコン通り(Acorn Street)。ルイズバーグ・スクエアの南側マウント・バーノン通りとシダー通りの交差点から南に下がると小さな「エーコン通り、私道」という看板が目に入ります。シダー通りとウィロー通りの間に東西に走る小さな通りです。ぜひ石畳が素敵でガス灯がお洒落なこの小さな通りを歩いてみましょう。ピンクニー通り(Pinkney Street)には若草物語の著者として有名なルイーザ・メイ・オルコットが若き頃、数年間暮らしていた場所もあります(20 Pinkney Street)。のちに成功した彼女はビーコン・ヒルに居を構えたそうですが、病のため楽しむことはできなかったそうです。
18.ボストン図書館(Boston Public Library)
アメリカで最も美しいと言われる図書館がボストン図書館です。建物自体が建築物として外からも中からも見ごたえがあり、重奏な階段や壁画、まるでヨーロッパの映画に出てきそうなベーツ・リーディング・ルーム(Bates Reading Room)、最も豪華なアビー・ルーム(Abbey Room)、天気が良ければ外でくつろぐことができるコートヤードもお楽しみください。図書館の公共のツアーが再開されるので、時間のある方はぜひどうぞ。
19.ノースエンド(North End)
ポール・リビア邸やオールド・ノース教会のある地区で、イタリア系移民が多く居住していた場所で美味しいイタリア料理やおしゃれなカフェがたくさんあります。歩きやすい地区ですが、駐車スポットを見つけるのはとても難しいので、車はどこかにとめて地下鉄を利用しノース駅(North Station)かヘイマーケット駅(Haymarket Station)から楽しみましょう。マイクズ・ペーストリー(Mike’s Pastry)やボバズ・ベーカリー(Bova’s Bakery)でイタリアン・ベーカリーを行列に並んで買うのもよし、ぶらりと入ったカフェでゆっくりするのもよし、ここで継続できているイタリアン・レストランはどこに行っても間違いはありません。
20.チャイナタウン
どこに行っても必ず立ち寄る場所がチャイナタウンです。うれしいことにボストンのチャイナタウンは観光スポットから近く、ヒルトン・ダブルトリーなどのホテルもあり便利です。手打ち麺で有名なジーンズ・チャイニーズ・フラット・ブレッド・カフェ(Gene’s Chinese Flatbread Cafe)は気軽に一人でも入れるお店です。飲茶ならヘイラムーン・レストラン(Hay La Moon Restaurant)やウィンザー飲茶カフェ(Windsor Dim Sum Cafe)が有名どころです。
まとめ
東海岸は西海岸や大自然の国立公園とはまた違ったアメリカらしさを感じられる場所です。ボストンは公共の交通機関が発達しており、観光客を考慮したフリーダムトレールなど観光のしやすさでは抜群です。アメリカ独立の歴史を感じられるボストンは必ず行ってほしい場所です。
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